石でこんな車止めを作れませんか?とお写真付きのお問い合わせをいただきました。石に竹を渡して車止めとして使いたいとのことです。女性でも石の移動ができるように、でも竹の重量には耐えられるもの。今回は120×150mm角の延石(縁石)を利用して製作します。
これを30㎝の長さにカットします。
カットした面同士を合わせて丸穴をあけます。コア抜きと呼ぶ穴あけ方法(パイプを使った穴あけ)
直径90mmの穴あけ
コア抜きで貫通穴を開けるときに機械の圧力で石が爆ぜてしまう為、わざと少し石を残しておきます。
底面にビシャンを当てて地面との摩擦を置きやすくしました、また地面に小さな突起があった場合でも安定するように中央部をえぐっておきます。

穴あけの際に残しておいた箇所を取り除きます。
機械でくり抜いた面もノミで仕上げます。内側を加工して完成です。

上面の半円に竹を置いて使用します。12×15角 高さ30㎝ 1本 13.5㎏(N)

2020年07月
【庭石の選び方2】方向を変えて石の正面を選ぶ
まず展示場から石を取り出します。

広い場所に取り出します。
吊り上げるベルトが通せるよう角材を2本置いて準備します。

ベルトを巻いた石をリフトで吊り上げて、石の向きを変えます。

この時に重要なのは結び目の位置です。

リフトのツメを上げていくとギギギギギギとベルトが音を立てています。

石が持ち上げられゆっくりゆっくりゴロンと90度回転していきます。

この向きで据えるなら、正面には、ここがおススメです。
角度を付けても良いかも。

今度はまた違う向きにしてみます。ゴロッと回転させて

さてさて、どの向きがいいかなとグルリ一周眺めてみます。


この向きで置くなら、ここが正面でしょうか。
もっと下側を持ち上げて角度を付けても良いかもしれません。
でも、これはあくまで個人的な趣味です。人によって選ぶ向きが変わっても良いです。

お庭への配置や埋め込み具合によっても見え方(見せ方)が変わります。自分のお気に入りの向きをみつけてみてください。石の選定は悩ましく難しいのですが、楽しくもあります。眺めていて力強く元気がもらえるような存在になってほしい、そんなことを思いながら石を選んだり、向きを考えています。最大限石の魅力を引き出したいです。(N)
【庭石の選び方1】赤石をじっくり観察してみました
『庭石』や『景石』と呼ばれます。
お問い合わせをいただいたので
お庭の広さやご希望のサイズをお伺いして
置き場の庭石の中からお勧めの石を探しております。
↓こちらの赤い石は
「おそらく三重県の『滝原』それにしてはいいかなあ、でも7-8割方そうじゃないか」by弊社会長 産地からの仕入ではない為、正確ではありませんがご参考まで。
↓石が濡れた状態

自然が作り出した形は一つ一つ異なり不定形です。
同じ石でも見る向きによって姿は違って見えます。
また、一つの石の中でも石肌が異なる箇所があったりもします。
その石の持つ力づよさや魅力を見つけるべく、じっくり観察していきます。

こちらの面から見ると、ゴツゴツした石で
左手に出っ張りが二ヵ所、上側にも突起ができます。
個人的には力強く結構かっこいいと思っています。
下側は、近くで見るとシマシマの層です。

こちらの面は下部の凹凸部がとても面白いです。

ボコボコと突起があります。
こんな石肌を庭石では『鎧(よろい)』と呼んだりします。

かと思うと、上側はスルスルした滑らかな石肌で
触っても気持ちがいいです。

こちらの面は、他の面とはまた異なるザザっとした感じ。
(音でお伝えしてスミマセン)

縦方向に置いた方がかっこいいのかもしれない。
と思い描いたりもします。

こうして、石肌だけを見ていても個性のある面白い石です。
私にもっと写真の技術と言葉のバリエーションがあったのなら、もっとこの石についてお伝えできるのに歯がゆいです。
見る人によっても魅力に感じる部分は違います。
庭石は直接見て触れてもらうのが一番分かりやすいです。
選ぶ中で「これ好き」「なんか良い」「気になる」という感覚も大切だと思っています。選び方というよりこの石の見どころのご紹介になってしまいました。
次回はこの石の向きを変える様子をご紹介します。(N)
高桐院灯篭とお客様の話
緑も石もしっとりしている季節、ぼんやりと外を眺める心地の良いゆったりとした時間は、温泉宿で何もせず窓から外を眺める感覚に似ています。
雨の中灯籠を見ていると、いろいろなお客様のことを思い出します。
20年以上前に高桐院灯篭をお買い上げいただいたお客様がご来店されたとき「庭の灯篭を見ないと一日が過ごせない。」とおっしゃっていました。朝昼晩とは言わないが最低でも朝晩は灯篭を見ないといけない、良い灯篭というのはそういうものだと思う、とお話しされていました。この言葉に嬉しさと同時に石を販売する責任を強く感じました。庭の灯篭は自分が亡くなった時には墓標にするつもりでいると、こっそり教えてくれました。高桐院灯篭の本歌は細川忠興とガラシャ夫人の墓標になっています。愛眼していたものをお墓にするのは、その人らしさが現れて素敵だなと思います。
久しぶりのご来店でも20年以上前に見た灯篭を記憶されています。弊社に展示している柚ノ木灯篭は、サイズ違いや石種違いがあり、複数の職人が製作したものがございます。その中でも『本みかげ石で作ったあの柚ノ木灯篭は売れてしまった?』など具体的な1基を尋ねられます。数年前にお庭に納めさせていただいた旨をお伝えすると、
「じゃあ、これはあるかな?」一枚の写真を見せてくれました。裏面には弊社先代の筆跡で灯篭の名前と価格が赤鉛筆で記入されています。赤鉛筆がなんとも先代らしく今と変わらない文字に嬉しくなります。こちらも購入を迷ったものだそうで写真を捨てずに持ってるんだよと。デジカメもまだまだ一般的ではなかった当時、ポラロイドで撮影されたものでした。
お帰りの際に、再びこの灯篭とお客様は一緒に記念撮影されました。
お庭の灯篭を眺めるとここへ来たことも思い出すそうで、お客様の思い出のひとつに私たちが加わっていることが嬉しいです。
庭を眺めて一日が始まり、いつもと同じように、おかえりと出迎えてくれるお庭。暮らしの中で様々なことが起きても石は変わらずその場に有ります。その姿は心強く感じられたり、時に励まされているような、時に見守ってくれているような気持ちになります。(N)
灯篭の汚れを落とし海外発送の準備
【洗浄前】灯篭の地輪 (モノクロ写真みたいですがカラーの写真です↓)

灯篭のパーツごとに分解して洗浄していきます。絵が描けるくらい綺麗に落ちていきました。

こんなふうに高圧洗浄の機械を使っています。火袋など石の厚みが薄いところや細い箇所などは弱い水圧で洗浄します。

少しずつ白い石色が見えてきます。側面や底面も同様に作業します。

【洗浄後】

このように洗浄して海外へ輸出しております。(N)