岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

2021年01月

前回のブログで晶洞の紹介をしました 詳しくはこちら→ 
蛭川石は私たちがノミ仕上げの灯篭材として普段扱っている身近な存在の石です。1-10mm程度の鉱物が大小ランダムに混ざっており細かくもなく荒くもなく中くらいの粒の石目です。ノミ仕上げの灯篭とは違う蛭川石の美しさを伝えたいと作った製品がこちら
晶洞ジオード|蛭川石 (5)
晶洞ジオード|蛭川石 (6)
表面を艶々になる一歩手前の1500番まで磨いてバフ仕上げをして濡れ感を出しました。角は丸くしました。
晶洞ジオード|蛭川石 (7)
磨くことにより石目がハッキリとし晶洞付近は石の粒が成長している様子がよくわかります。穴の中は自然の姿を残しました。
晶洞ジオード|蛭川石 (2)
外に置くと石にまわりの木々が映りこみ水面のようにキラキラとし遠くから見ても綺麗です。
晶洞ジオード|蛭川石 (4)
45㎝角 厚み15㎝ 同じサイズで並べられます。
晶洞ジオード|蛭川石 (1)
並列せず、少しずらすだけでも印象が変わります。
晶洞ジオード|蛭川石 (3)
腰かけて景色を眺めながらお茶したり 読書したり いつでも石の観察ができます。
お気に入りのものを飾る台にすると石の表面に物が映りこみかっこいいです。
晶洞ジオード|石のイススツール蛭川石 (8)
元は1つの石だったのに色合いが違う2つの石。穴の大きなものは爽やかな感じ、小さな穴の石の方がベージュの色味があり優しい雰囲気のある石です。石目が大きくなっている側面も見どころです。
重ねてみたり、立ててみたり、配置を工夫したり、他の素材と組み合わせたり用途はいろいろあります。(N)
詳しい製品案内はこちら→ 蛭川石のベンチ 










珍しいことが起きましたのでご報告します。織部灯籠の笠を2枚作る予定で石(45㎝角 厚さ30㎝を半分の厚みに)を機械で切ったら穴があいていました。灯籠の材料として使えなくなり残念ですが、そんなことより面白くて珍しいのでご紹介します。晶洞(しょうどう)ジオード|蛭川石花崗岩
石は岐阜県産の蛭川石(花崗岩)。石の中に10㎝大の空洞があり、穴のまわりの鉱物は粒が大きくなって石目が変わっています。(石目が分かりやすいよう表面を濡らしています)穴の中をよく見てください 矢印先端にある黒色の形 こんな形の水晶売ってますよね?尖った形が自然に空洞の中で形成されていくんですね。
晶洞(しょうどう)ジオード|蛭川石花崗岩
大きな塊は黒水晶スモーキークオーツ、白色は正長石、青みがかった白色は曹長石(そうちょうせき)、穴の中は宝さがしのようです。
晶洞(しょうどう)ジオード|蛭川石花崗岩
このような空洞を石屋では「ガマ」「ザクロ石」と呼ぶこともありますが『晶洞(しょうどう)・ジオード』が正式な名称です。博物館の方に教えていただいた情報を元にお伝えしていきます。
「なぜ空洞が生まれるのか?」
マグマと一緒に泡粒が固まったことで石の中に空洞ができます。マグマが固まる場所が浅い所では気泡が出来ない為、蛭川石のように地下深い場所で形成される石にできる。蛭川石を採石する丁場では丁場の上の方に晶洞が多いという話もあるようです。(丁場によるかもしれません)
「穴のまわりの鉱物が大きくなっているのはなぜか?」
元々はもっと大きな空洞があり、鉱物がそれぞれ好きな形に成長し、ぶつかり合りうことにより穴が小さくなったと考えられます。蛭川石の鉱物の粒は通常数ミリから1㎝前後、しかし穴のまわりの粒は不規則に大きくなっています。
晶洞(しょうどう)ジオード|蛭川石花崗岩
穴に手を入れてコロコロと簡単に採りだせた石つぶ。花崗岩の鉱物を一つ一つ拡大するとこんな感じなんですね。
ジオードから取れた鉱物
今回の晶洞で有名なのは1999年に発見されたヨーロッパ最大級のプルピ晶洞(スペイン)です、それと比較すれば小さな小さなものですが形成される過程は同じです。『プルピ晶洞』を初めて聞いた方は検索してみてください。穴の中に人が入って歩ける規模で合成写真やSF映像みたいな世界でびっくりします。
石屋としての問題は「さて、この石をどうしようか」ということです。どうしたら晶洞が活きてくれるのか。
蛭川石|ジオード
製品になった時、第1にこの石をきれいだと思ってくれる人に選んでほしい。
もともと一つだった石なので二つをペアとして扱いたい、近くに置かなくとも同じ空間か関連のある場所に置いて一つの石だった物語も楽しんでほしい。欲を言えば多くの人に触れてもらえる場所に石の魅力が伝わるように置いてほしい。きれいだな、面白いな、不思議だな、実際に見て触れて自然が作り出した石を感じてほしい。想いはたくさんあるものの、形にするとなると難しい。
次回は製品に加工したものをご紹介します。 → 晶洞(ジオード)のある石 (N)






四角・五角・六角柱状の石『六方石(ろっぽうせき)』をご紹介します。
こちらは弊社で販売している六方石
中国産の玄武岩 直径40㎝前後 長さ3m前後
六方石(玄武岩)|石材販売
展示は横たわっていますが、柱状に立った状態で自然に出来る石です。
日本でも北海道から沖縄まで各地で、自然の状態を見られる場所があります。

その中で爪木崎(静岡県下田市)の柱状節理を見てきたのでご紹介します。
写真は秋に出かけたものですが、
周囲は野水仙の群生地があり12~1月の今頃はちょうど見ごろかもしれません。
詳しくは伊豆下田の観光協会へお訊ねください。

海岸にズクズク立っている岩が、柱状節理です。
柱状節理|爪木崎の俵磯六方石
柱状節理|爪木崎の俵磯六方石
上から節理を眺めると、規則的に並んだ六角形の割れ目が見えます。
柱状節理|爪木崎の俵磯六方石
海岸へ下りると、海から石が生えているような、
又は海に突き刺さっているような迫力ある姿が見られます。
柱状節理|爪木崎の俵磯六方石
柱状節理|爪木崎の俵磯六方石
柱状節理|爪木崎の俵磯六方石
かっこいいと思わず撮影した山型の節理、
人工的には作りだせない、自然の力強さがあります。
柱状節理|爪木崎の俵磯六方石
六方石は現在は採石されていませんが、
古くから伊豆産の六方石は、造園用資材としても流通されています。
小さな直径10㎝長さ30㎝位のものは花壇の縁取り、
大きなものはベンチや水盤に使われているのを見かけます。

【設置例】自然のままの形と石肌を活かした石碑
六方石 石碑
斜めにカットした面を磨き、文字と模様を彫刻して表札にしました。
表面の皮を削ると黒色の石肌になり、
切削面を磨いた黒色と天然の石肌の対比がお互いを引き立てます。六方石表札|柱状節理
水の流れるオブジェ 
六方石水の流れるオブジェ
節理には今回紹介した柱状節理の他に
放射状節理・板状節理(鉄平石など)・方状節理(寝覚めの床など)があります。
放射状節理の中で、北海道根室には車石と呼ばれる珍しい球状の節理もあります。
自然の姿が見られる場所が各地にありますので実物に触れて、
自然の力強さを体感してみてください。(N)

【販売している六方石のご紹介】


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