岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

2022年07月

多くの石灯篭は 玉 笠 火袋 受 柱 地輪 6つのパーツで構成されています。しかし神社などで見かける台石が積み重ねられている灯籠は台石と区別しづらいですね。
神前灯篭(神社の石灯篭台石)
今回は神社の入口や参道両脇、街道沿いなどで見かける灯籠を例にご紹介します。
神社の参道の両脇に石積みの上に大きな灯籠が一対、小ぶりの灯籠が一対あります。手前に写った小さな灯籠はどこまでが本体で台石はどこまででしょうか。
神前灯篭|神社石灯籠(佐脇神社)
この灯籠は玉 笠 火袋 受 柱 地輪の6パーツが本体です。下の石は台石です。
神前灯篭|佐脇神社

大きな四角形の笠にくびれた柱が特徴的な常夜灯は街道沿いに一基のみ建てられていたりします。
(伊勢おかげ横丁 弊社製作品)
常夜燈石灯篭
写真の灯籠は道中安全と彫刻した石までが本体です。その下からは全て台石となります。
常夜燈|神前灯篭
このような灯籠は本体の下に台石を二から三段くらい付けることが一般的です。場所に応じて厚みや段数を調整します。
本体と台石の区別がわかっても、このように既に建っている灯籠の高さは測れないことが多いです、計測できない場合には笠幅をサイズの基準にする為に計測していただくことをお勧めします。計測する際には、手が届き無理なく安全に作業できる範囲で計測してください。傾いていたりヒビのある灯籠や台石の隙間が広がってしまっているものは危険なので登らないようにしてください。
神前灯篭のデザイン
同じ境内にあっても黄色で囲った灯篭は柱が縦長ですが、オレンジ色で囲ったものは柱が低く作られています。他にも笠や玉が大きなものなどバランスは統一されておらず装飾もさまざまです。「普通の神社によくある灯籠」「ごく一般的なもの」と一概に標準的なデザインやサイズをご提示できないことがあります。作り替えやご希望のデザインがある場合にはお写真と計測可能な箇所のサイズをお知らせいただけるとお見積りがスムーズです。

神社にある灯籠の他のデザインもご紹介します。
柱が長く背の高い 神前灯篭
shinzen2-2
赤色の丸で囲った灯篭は常夜灯タイプの神前灯籠
(2025)すみません こちらは秋葉山の常夜灯でした。
緑色の丸で囲った灯篭も神前灯篭です。
神社の石灯篭|神前灯篭(牛川神明社)
建てる場所や、大きさ、寄進された方の思い、地域性、作られた時代などでも灯籠の形はさまざまです。灯籠の作り替えや新設の際にご参考ください。(N)




織部灯篭は、春日灯篭・雪見灯篭に次ぐ
有名な灯籠のひとつです。
織部灯籠|製造販売
茶庭に興味のある方なら、名前をご存知の方も多くいらっしゃいます。
織部灯篭が、なぜ多くのお庭で親しまれているのか考えてみました。

◎流通されている数が多い
国産品・海外製合わせても活込灯篭の中では断トツで目にする機会が多い。
流通数も多く入手しやすい。
◎汎用性が高い
活込(いけこみ)といって柱を地中に埋める仕様です。
柱の埋め込みにより高さを調整できます。
狭い場所でも楽しむことが出来ます。
◎照明として実用性
火袋の開口が4方向にあり照明として有効
織部灯籠火袋月
織部灯籠火袋日
◎庭に馴染みやすい
主張しすぎず日本の庭や日本人の感覚に合う。
なぜか海外のお客様には織部灯籠はあまり選ばれません。
◎定番・有名
安心感 無難 織部灯篭以外の活込灯篭があまり知られていません。
◎古田織部の存在
活込灯篭は安土桃山時代の茶庭の露地から生まれた灯籠です。
名前の通り、古田織部が考案したとされ茶庭文化で広まりました。
◎デザイン
正面・斜めなど見る角度を変えても安定して見栄えがします。
お庭の正面以外の場所でも楽しめ、通路脇にも置きやすい。
少し斜めの角度
織部灯籠 (少し斜め)
斜め45度
織部灯籠 (斜め45度)
側面
織部灯籠 (横)
また見下ろした視線からの姿も楽しめる。
織部灯籠見下ろし|製造販売
【織部灯篭がたくさんあるお庭】
京都の桂離宮には24基の灯籠のうち織部灯篭が7基もあります。
桂離宮の活込灯篭は景観の他にも照明としての役割が大きくあります。
夜道の足元の安全と水上の船の目印として、多くの活込灯篭が設置されているようです。中には足元の灯りとして、柱が見えないくらい土に深く埋めている織部灯篭もあります。反対に柱が極端に長い灯篭もあり、場所に応じて高さを調整できる活込灯篭は、高低差のある回遊式庭園の照明に重宝されたようです。
織部灯籠|桂離宮
(桂離宮↑)笠が跳ね上がったデザイン
織部灯籠|修学院離宮
(修学院離宮↑)

【織部灯篭を選ばない方】
有名が故えに、人と同じでは面白くないと、織部以外の灯籠を求める方もいらっしゃいます。また既に織部はあるから次はまったく異なるデザインを探しているという方。織部灯篭を探していたが、他の灯篭を見て「こんなに種類があると思わなかった」と別のデザインの燈籠を選ばれることもあります。

お客様より「織部灯篭って何がいいの?」というご質問がありましたので、改めて織部灯篭を鑑賞し考えてみました。お好みの灯籠を見つけるのにお役立てください。(N)

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