岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

2022年10月

親子の鹿を制作している様子をご紹介しています。
石の彫刻は金属や木などの素材に比較すると、細い部分は加工途中に石が折れてしまう可能性や形によっては石の重みを支えられず結果として折れてしまうなど作れる形に制限があります。鹿のご依頼をいただいた際に、鹿は細い足なので立った姿や雄鹿の角は石では作ることができないことをご説明しご相談の上、座った姿でのお話を進めさせていただき制作しています。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
母鹿の顔に引き続いて首を作っていきます。(上の写真)赤鉛筆のラインが仕上がりのイメージです。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
制作中、偶然にもトラックに鹿を載せた猟師さんとお話ができ、本物の鹿を間近で改めて観察させてもらえました。せっかくの機会なので野生の鹿を普段見ている猟師さんにも制作中の鹿を見てもらうと
「こんな感じこんな感じ!鹿は座っていると首が太く見えるんだよ」と言ってもらえました。
荷台に鹿を載せたトラックが工場の前にいることは、普段からあることではなく今までにも見かけたこともありません。こういう時に石の神様が引き合わせてくれているような気がしてきます。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
私たちがものを見た時に「鹿」と判断する材料として、茶色の毛や背中の斑点は大きな存在です。しかし石で作る場合に色は着けられません、雄鹿の角があればシルエットで鹿と判断できますが今回それも叶いません。猟師さんのこんな感じ!という声は心強いものです。(N)
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像



親子の鹿を制作しています。
こちらは愛知県豊川市にある砥鹿神社(とが)の里宮、御本社前に奉納されます。使用する石は愛知県豊田市産の白みかげ石『花沢石』です。母鹿と子どもが座った姿を制作していく様子をご紹介します。
「荒取り」といって余分な石を取って仕上がりよりも大まかな形を作ります。今回は職人が奈良公園で撮影したさまざまな角度の鹿の写真を見ながら制作しています。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
母親の耳を作っていきます。
鹿の耳にふわふわの毛があることをご存知でしょうか?内側の白いふわふわの毛は作りたい。
鹿の耳|奈良公園
動物は耳の向きが変わると形が違って見えます。大きく広がって見える時や、筒を丸めたようなカラーの花のように見える時もあります。改めて観察していると普段気が付かないものが見えてきます。下の写真だと頭に渦があるのが分かります。これもまた紹介しますが渦も彫刻に取り入れます。
鹿の耳|奈良公園
左耳から彫っています。下に写っている耳の後ろ側の写真を見たり、動画を見ながら耳の形を立体にしていきます。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
ふわふわの毛がある耳ができました。
耳の厚みを触ってみたくなる形をしています。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
反対側の耳もふわふわっとした毛と耳の薄い感じを出していますが、長い年月に耐えうる石の厚みに仕上げています。
(まだ首が仕上がりの太さよりも太い状態でギプスを付けているみたいになっています)
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
顔が仕上がってくると、分厚い石の殻から鹿が顔を出して生まれてくる感じがします。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
実物や写真を見ながら制作していますが、本物の鹿そっくりに作るというわけではなく、神鹿を創造していく部分もあります。(N)



兵庫県姫路市実法寺にお祀りされている齋神社の方より、石鳥居建て替え工事のご依頼を
いただきました。
播磨地区産出の凝灰岩で制作されたと思われる既存の石鳥居は、様々な手入れがなされて
おり、ご当地の皆様に大切にされていることが良く分かりました。①兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
3分割の笠木と2分割の島木で作られた珍しい造りの石鳥居ですが、時の流れと共に風化が
進み、所どころに隙間が出来たり亀裂がある状態でした。②兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
③兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
そのため、既存の石鳥居を解体撤去し、宇寿石(岡崎産白みかげ石)を使用した新しい石鳥居を建立いたしました。秋祭の時に屋台が石鳥居をくぐるとのことでしたので、高さを確保するため沓石を八角柱で割増し制作いたしました。
尚、鳥居を支える大切な基礎は、地元の業者様に頑強に作っていただきました。
④兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
大切にされてきた旧石鳥居の全てを無くしてしまうことは残念なので、一部の石材を追加工・
再利用して、参道の縁石といたしました。⑤兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
⑥兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
⑦兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
⑧兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
⑨兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石大型の石鳥居のため、建立にラフタークレーンを使用いたしました。現場周辺の道路が狭く、進入できるか不安でしたが、何とか通行できました。⑩兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石


好天の青空の下、新しい石鳥居を建立していきます。
⑪兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
⑫兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
⑬兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
⑭兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
⑮兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
基礎工事をしていただいた地元の業者様に、参道のアスファルト再舗装と、沓石周辺を綺麗に整えていただき、完成。
⑯兵庫 姫路 齋神社 鳥居 建て替え 宇寿石
新しい鳥居の制作に使用しました宇寿石など、三河地区で産出されるみかげ石は、白・黒両方の雲母が含まれている両雲母花崗岩で、太陽光が当たると白雲母がキラキラと輝くことが特徴です。
以前の石鳥居と同様、ご当地の皆様や多くの方々に末永く親しんでいただければと思います。
もし近くを訪れる機会がございましたら、是非お立ち寄りください。(H)

神社のお社を作ったが、どうしても柱の長さが足りない。
ぴったりの沓石を探している。という大工さんがいらっしゃいました。

大工さんが「柱の長さが足りない」?
ご事情をお伺いすると、お社をリメイクして使うとのこと。

大工さんもこんなことは初めての経験で、
材木屋さんの倉庫にあったお社を
一部作り直して使うことになったそうです。

なぜ作り直しが必要かというと、
倉庫にあったものは男性の神様用の社で
女性の神様用のお社に作り直しが必要なのだそう。

お社は神様の性別によって作りが異なり、
例えば
千木(ちぎ)・・・屋根の上で交差する部材
※先端の形が、神様の性別によって異なる

鰹木・・・屋根の上のある部材
※数が、神様の性別によって異なる

神社に合わせて、何とか工夫して作り替えたそうです。
それゆえ、どうしても柱の長さが足りなくなってしまったのだそう。

お社の柱と台の隙間に石を差し込んで調整し、
沓石として使いたいとのこと。
石材カット(オフカット)の刃
お社を船に乗せて、次の日曜日に運ぶ予定で日程が迫っている、待っている間に2.5寸厚にカットしてほしい。
それは一大事。
石屋さんを何件もまわって探し、辿り着いたそうです。
端材の材料置場
弊社の材料置場にあった直径5寸の円柱状の石を
厚さ2.5寸にカットして、縁の面を取りお渡しできました。

同じ石種で二つ作れる材料があって、一安心でした。
助かったぁと喜んでいだき、お役に立ててよかったです。
沓石は写真を撮る間もなくお客様へお渡ししたので
残った石の写真を載せておきます↓
直径5寸丸の石材
水上の岩場にある神社へは船でお社を運ぶしかなく、
船からは人力で100㎏近いお社を降ろすのだそうです。

木製のお社は、耐久年数が経過するとどうしても作り替えが必要になります。

作り替えの都度、地域の人が協力して建て替えが行われてきたからこそ、長い間お祀りし守っていけるのかもしれないと感じました。
次の作り替えの時は時代が変わり、誰がやるかは分からないと、お話しされていましたが「前の時代から受け継ぎ、次の時代へお渡しする」が繰り返されて、現在まで残っているものの尊さを感じました。(N)



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