岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

2025年10月

11/1は「灯台の日」だそうです。
明かりを灯す意味では、石灯篭と同じです。
灯台のレンズが入っている部分は『灯ろう(篭)』と呼ばれます。
灯台の灯ろう
『灯ろう』繋がりで、石造りの灯台を紹介します。

樫野埼灯台(和歌山県東牟婁郡串本町)
日本の灯台の父と呼ばれるイギリスのブラントンによる設計
樫野埼灯台|石造りの灯台
日本最初の石造り灯台です。
明治3年(1870)に初めて点灯され
現在は自動点灯で稼働しています。

昭和29年にかさ上げ工事がされ、
今は外階段も付いていますが、
一階部分と最上部(灯ろう)は竣工当時の形状です。
樫野埼灯台|石造りの灯台
一階部分の白く塗られた外壁は石製です。
建設には、石工が関わったことが分かります。
樫野埼灯台|石造りの灯台
灯台守が居住としていた官舎
樫野埼灯台官舎|宇津木石
こちらも地元の宇津木石(うつぎいし)が使用されています。

【宇津木石】
火砕岩で柔らかく加工がしやすいことから、
石垣や壁など建築用石材として利用されていました。
樫野埼灯台官舎|宇津木石
海に面した外壁は、渡航する船舶から見えやすいよう
白く塗り分けてられているそうです。
樫野埼灯台官舎|宇津木石
宇津木石は、
樫野崎の対岸にある古座川で採石されていました。
石は古座川を下り、古座の海岸までつくと、
海を渡り樫野崎へ運ばれました。
崖の上までは、牛を使って石材を運んだということでしょうか。

宇津木石(古座川の一枚岩)
川辺に小さく見えるのが人の姿です。
古座川の一枚岩|宇津木石
古座川の一枚岩|宇津木石
古座から30km離れた熊野速玉大社
狛犬の石積みは、宇津木石のように見えました。
熊野速玉大社狛犬

この灯台は石造りの点よりも、有名な話があります。
樫野埼灯台|石造りの灯台
明治23年(1890)587人もの犠牲者がでた
トルコの軍艦エルトゥールル号の大規模な海難事故です。

生存者が灯台の明かりを目指し暗闇の中、
断崖を登って救助を求めたと言われています。
遭難慰霊碑
灯台守をはじめ、島民たちは言葉も通じない乗組員の
救助や救護などに献身的にあたったそうです。

この事故と救助活動を教科書で学ぶことから
トルコは親日国になったと言われています。
このことから、1985年イランイラク戦争の際に、
イランにいた日本人を救助してくれたのはトルコの航空機でした。

灯台の近くには、トルコ記念館や遭難慰霊碑があります。
事故から135年経った今もきれいに手入れされています。(N)

海上保安庁
【灯台ONEタップビュー】
樫野埼灯台バーチャルツアー 灯台の内部や解説などが見られます。

https://www.kaiho.mlit.go.jp/soshiki/koutsuu/onetapview/kashinosakilh/tour.html



神社に石碑を建てます。
参拝する人に見えるように、参道入口側に向けて設置します。
石碑の設置工事|吉川神明社
設置場所を決めたら、基礎工事をはじめます。
周りの石を移動して、土を掘ります。
幅2600 奥行900mmの台石が入ります。
石碑の設置工事(基礎)|吉川神明社
穴底をランマーで叩き締めます。
石碑の設置工事(基礎)|吉川神明社
砕石を入れ、更にランマーで叩き締めます。
石碑の設置工事(基礎)|吉川神明社
プラスチック杭を入れます。
石碑の設置工事(基礎)|吉川神明社
打ち込んでも地中に杭が入らなくなったら、杭の上部を切ります。
石碑の設置工事(基礎)|吉川神明社
ワイヤーメッシュを入れます。
石碑の設置工事(基礎)|吉川神明社
コンクリートを流します。
石碑の設置工事(基礎)|吉川神明社
基礎工事の完了
石碑の設置工事(基礎)|吉川神明社
日にちをおいて、台石と石碑を設置します。(N)




吉川神明社の記事

神社の石碑を作ります。
岡崎産の吉祥石 幅200㎝ 高さ100㎝ 重量1300kg
記念碑の製作|吉川神明社
本体に合わせて、台石を選びました。
幅250㎝ 重量1800kg
記念碑の製作|吉川神明社
台石に、本体をはめ込む穴をあけます。
工場内のクレーンを使って、石を移動します。
記念碑の製作|記念碑台座 (1)
記念碑の製作|記念碑台座 (2)
記念碑の製作|記念碑台座 (4)
石を機械に置いて、水平にセットします。
記念碑の製作|記念碑台座 (7)
「コア抜き」といって、パイプの先端に付いた刃を
回転させて石を削ります。
記念碑の製作|記念碑台座 (7)
この機械で、はめ込みの穴をあける訳ではありません。
記念碑の製作|記念碑台座 (7)
穴の底面に、高さの基準を作る目的で作業しています。
記念碑の製作|記念碑台座 (7)
石をはめる190×25㎝の面積の中に
このように4か所に6個ずつの穴を掘りました。
記念碑の製作|記念碑台座 (7)
パイプで掘ると、円形に石が削れます。
記念碑の製作|記念碑台座 (7)
石を取り除いていきます。
この底面を基準にして、はめ込み穴を作ります。
記念碑の製作|記念碑台座 (7)
石を削って、本体を差し込む穴を作ります。
記念碑の製作|記念碑台座 (7)
底面は、レベルを確認して削ります。
記念碑の製作|記念碑台座 (7)
本体の石の形に合わせた穴を作りました。
記念碑の製作|吉川神明社記念碑台座 (25)
台石の天面は、平らではないので、
穴の深さは1~9㎝位で場所によって違います。
記念碑の製作|吉川神明社記念碑台座 (27)
はめ込みの穴は、本体よりも少し大きめにしています。
記念碑の製作|吉川神明社
はめ込みは、ぴったりではなく隙間を作ります。
隙間には、施工時にセメントが入ります。
記念碑の製作|吉川神明社
石に彫る文字を配置して、
文字サイズや余白を調整してレイアウトを決めます。(仮)
記念碑の製作|吉川神明社
文字を彫って、工場での作業は完了です。
石碑の石碑工事|吉川神明社
次は、現地で設置準備をします。(N)





吉川神明社の記事

京都 龍安寺の知足鉢は、有名なつくばいのひとつです。
吾唯足知の文字が彫刻されています。
龍安寺知足鉢
本歌(ほんか)と呼ばれる原型は、大きな鉢です。
直径1.9尺 約57㎝ 高さ9寸 約27㎝
龍安寺知足鉢 (2)
有名な石庭とは、反対の北側にあります。
つくばいの前では多くの人が集まっていました。
龍安寺
案内看板に「模型です」とあるように、
一般に公開されている鉢は、レプリカです。
本歌は、茶席蔵六庵の庭にあり通常非公開です。
龍安寺つくばい説明書き (2)
水戸光圀公が龍安寺所蔵の『西源院本太平記』を
借りたお礼として、寄進したと伝えられています。
龍安寺つくばい説明書き (1)
知足鉢の本歌は、
方丈の東側、龍安寺垣の向こう側にあります。
すぐそこにあるけれど、見えませんでした。

『龍安寺垣』
お寺の名前が付いた龍安寺垣は、
割り竹をひし形に編んで、表からも裏からも同じに見えます。
方丈側からも茶室側からも見える位置にあります。
龍安寺知足鉢|龍安寺垣
『吾唯足知』
この言葉を図案化した人は誰だったのでしょう。
はじめから鉢に取り入れようとしたのか
マネできる言葉が見つかりません。

この知足鉢を模したお土産もいろいろありました。
龍安寺クリアファイル
クリアファイルの写真が、本歌なのか
売店の方に聞いたら「確認します」と言って
お庭の現物を確かめてくれていました。

受付にあった英文での「吾唯足知」の説明がよかったです。
銭鉢(知足鉢)龍安寺英語の案内文
見所がたくさんある龍安寺で、
石屋の目に留まってしまうのは、石灯篭です。

方丈西側の灯篭は、小さな宝珠、
薄い笠に小さな蕨手、大きな火袋が目を引きます。
製作された時代の特徴的なバランスなのかもしれません。
龍安寺灯篭 (2)
柱の彫刻が何なのか、しっかりと見えませんでした。
龍安寺灯篭 (1)
個性的で石らしい重量感がありました。(N)









石灯篭に、かぼちゃの彫刻を見つけました!
かぼちゃの彫刻|ハロウィンな春日灯篭
春日灯篭に、カボチャが2つ
並んでいる形が可愛いです。
かぼちゃの彫刻|ハロウィンな春日灯篭
見たところ、一般的な春日灯篭です。
カボチャの彫刻石灯篭 (7)
火袋には鹿が彫刻されています。
春日灯篭の鹿の彫刻
しかし、カボチャがあります。
灯篭では初めて見ました。
かぼちゃの彫刻|ハロウィンな春日灯篭
他のパーツの彫刻も見てみると、
『笹(竹?)の葉』
竹や笹は、家紋にもあるように「松竹梅」の縁起物。
ただ、彫りが変わっています。
笹の彫刻|石灯篭
灯篭の模様は、規則的に並べるのが一般的ですが、
葉の向きを一つずつ変えていて、軽やかに感じます。
笹の彫刻|石灯篭
『波模様』
こちらも縁起物で、灯籠に多く用いられます。
これも均一ではなく、波の大きさや高さを変えています。
波模様|カボチャの彫刻石灯篭 (1)
『菊(?)』こちらも灯篭に多く用いられます。
菊の彫刻|石灯篭
上と同じ花を二区に分けたもの
二区|カボチャの彫刻石灯篭 (3)
通常、受の模様は
・全て同じ
・六角の対面を同じ
・左右対称
・正面性を出す
など、します。

しかし、この燈篭の彫刻は、配置に規則性がなく、
敢えて、この配置にしていると考えるのが自然です。
やはり、特注品なのでしょう。


          彫刻の配置
          〈上面図〉
画像1

「カボチャ農家の特注品か?」との結論に至りそうでした。

念のため、カボチャについて調べてみたところ、
模様あるあるでお馴染みの『縁起物』でした。

かぼちゃ(南瓜=な
」が2回入ると「運」がつくという縁起物なのだそう。

 れ い ぎ も縁起物。
お正月のおせち料理にも「ん」のある食べ物を入れます。

チンゲン菜入りのタンタンメンが最高なのでは。(N)

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