一年を振り返る季節となりましたが、ブログ更新が滞っており書くべき記事が溜まっている状態なので焦って記事にしております。少し長いですがお付き合いください。
境内でさまざまな石工事を行った名古屋市稲葉地神明社での工事をご紹介します。

石鳥居の傾き直し
大正13年に建てられた8寸(柱の長さ8尺約240㎝サイズ)神明型鳥居が傾いていました。傾く原因は様々ですが前後の方向へ傾いてしまっている鳥居を見かけることがあります。この鳥居は正面方向へ傾いてしまっていました。
石鳥居傾き直し石工事|名古屋市稲葉地神明社
石鳥居は柱の『ころび(内側への傾き)』がひとつひとつ異なる為、建てなおす場合には建っている状態で採寸し建て直す時の目安にします。
クレーンを使って全て解体します。
石鳥居解体石工事|名古屋市稲葉地神明社
笠を外して、柱を両側へ広げて貫を取り外します。
石鳥居傾き直し石工事|名古屋市稲葉地神明社
基礎部分など土に埋まっている部分は掘ってみないと、どのように施工されていたのか判断が付きません。基礎に沓石が埋まっている場合には沓石が取り外せず、柱を切って解体することもあります。
石鳥居解体石工事|名古屋市稲葉地神明社
今回は柱と沓石はバラさずに沓石ごと取り出しました。
石鳥居解体石工事|名古屋市稲葉地神明社
ここまでの作業は今年1月に行い、社務所工事が完了するまでは境内で鳥居を保管していました。
石鳥居解体石工事|名古屋市稲葉地神明社
9月になり立て直し工事をしました。通路の一部を壊して基礎を作ります。
石鳥居傾き直し石工事|名古屋市稲葉地神明社
基礎の上に通路を作り直します。
石鳥居傾き直し石工事|名古屋市稲葉地神明社
沓石を置く場所を決め、高さの基準になる石を置きます。
この石を置く理由は、沓石の底面と基礎の間に隙間を作り生コンで沓石を巻く為です。
貫が立て直し前よりも柱に深く入り込む分、『ころび』が大きくなるので距離を計算して沓石の位置を決めます。このように解体前に採寸することは建て直す際に重要です。
石鳥居傾き直し石工事|名古屋市稲葉地神明社
沓石と柱を設置します。昔づくりの鳥居で沓石の底面はガタガタだった為、現場で大まかに平らに加工しました。底面がガタガタの二つの沓石の水平と「ころび」を調整しやすくする為にクサビを用います。

柱の貫がはまっていた穴は風化によって浅くなっていました。石が柔らかいこともあり立て直した後も風化が進む事を考慮し、より安全にする為穴を現場で深く加工しました。
新規に鳥居を建てる場合と比較すると立て直し工事はとても手間がかかります。
石鳥居傾き直し石工事|名古屋市稲葉地神明社
柱と笠に穴をあけ、既存のものにはなかったステンレスピンを接合部に入れました。
石鳥居傾き直し石工事|名古屋市稲葉地神明社
慎重に笠石を設置します。
石鳥居傾き直し石工事|名古屋市稲葉地神明社
完成
石鳥居傾き直し石工事|名古屋市稲葉地神明社
この鳥居は境内脇の鳥居です。
正面の鳥居は新しいものに作り替え工事をしました。その様子も次回ご紹介します。



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