「神社の石灯篭が傾き、火袋にヒビが入っています。
ヒビの修理をお願いできますか。」とお問い合わせがありました。
灯篭傾き直し(工事前)
木の根に押されて、灯篭が傾いています。
傾きの原因である灯篭脇の木は、既に伐採してありました。
灯篭傾き直し(工事前)2
火袋のヒビには、セメントで補修された跡があります。
神社の石灯篭ヒビ
火袋のヒビは補修しても
上からの重みに対しては、強度が弱くなっています。
笠と宝珠の重量(春日7尺の場合約200kg)を考慮すると、
今回の補修はお断りするしかありません。

火袋のヒビは多くの場合、
上記の理由から補修をお断りすることになります。
欠けは補修するケースもあります。
一度、ご相談ください。

上に重量の掛からない部分(宝珠や笠の角など)は
補修できる可能性が高いです。


代わりに、火袋のみの交換をご提案しました。
7尺用の春日灯篭の火袋
春日灯篭の火袋7尺用
火袋の交換と合わせて、
基礎から据え直して傾きを直します。
【工事前】
神社の石灯篭傾き直し|服部八幡神社
灯篭をパーツごとに取り外して
接合部に付いているセメントを取ります。
神社の石灯篭傾き直し|服部八幡神社
接合部には、ピンを入れる穴を現地で掘ります。

灯篭を据え直します。
お祭りで使用するスペースを確保するため、元の位置へ据え直します。
神社の石灯篭傾き直し|服部八幡神社
杭を入れて砕石を入れて叩きしめます。
神社の石灯篭傾き直し|服部八幡神社
接合部にはステンレスピンを入れます。
神社の石灯篭傾き直し|服部八幡神社
柱の上部
神社の石灯篭傾き直し|服部八幡神社
笠の上部
神社の石灯篭傾き直し|服部八幡神社
火袋を新たなものに交換して据え直しました。
【工事後】
神社の石灯篭傾き直し|服部八幡神社

傾いていたロウソク立ても、解体して据え直します。
【工事前】
神社ロウソク立て傾き直し
こちらも接合部にピンを入れます。
神社のロウソク立て傾き直し|服部八幡神社
2本の石を一緒に板で挟み、ベルトで固定します。
神社のロウソク立て傾き直し|服部八幡神社
笠と壁の接合部にもピンを入れます。
神社のロウソク立て傾き直し|服部八幡神社
サッシはコーキングを入れて固定します。
神社のロウソク立て傾き直し|服部八幡神社
昔造りの石造物は、機械で切ったように揃っていない要素もあり、
ピッタリ、キッチリとは据え直せないこともあります。

解体や据え直し工事のように、既に据えてあるものは、
取り外してみないと、接合部がどうなっているのか、
掘り出してみないと、土に埋まった部分がどうなっているのか分かりません。

想定できることを準備して、工事へ向かいます。
工事をしながら、できる最善を見つけて作業しています。
【工事後】
神社のロウソク立て傾き直し|服部八幡神社
石造物は傾きが大きくなると、
石が割れてしまうこともあります。
突然、灯篭や石造物が倒れることは考えにくく、
傾く→ヒビ割れが生じるといった具合で、危険度が進行していきます。

傾きが気になる時は、石に亀裂が入っていないか確認して、
必要に応じて、人が近付けないようにロープで囲うなど
安全対策を実施の上でご相談ください。

お参りやお祭りなど、安心して訪れることができるようになるといいです。(N)









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