岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:ノミ

本来、燈篭には火を灯す役割があったはず、火をともしちゃいけない燈篭とは一体?
雪見灯篭
こちらは雪見灯篭として販売していますが(一般的な雪見型ではなく創作的な灯篭です)雨の日に火を灯していたら消えちゃいます!そうなると、もはや燈篭の役目を失っていますので燈篭とは呼べません。が形式上、燈篭と呼んでいます。
石燈篭の笠の裏面には「雨返し」といって火袋に雨水が伝っていかない様に段差を作ることがあります。しかし、なんとこの燈篭、火袋の中央めがけて水が伝っていきます。なぜこのようになるかと言うとどら焼き形の笠の形状がポイントになります。あとは、ノミ仕上げなのも大切なポイントです。
雪見灯篭|どら焼き形の笠
笠が濡れると底面に水が伝い、滴が火袋の中に落ちます。
水が溜まる雪見灯篭
そして火袋の底面に水が溜まります。さらに溜まった水面にしずくが落ちると空洞になっている火袋に反響して水琴窟の様に音が響きます。
水が溜まる雪見灯篭
溜まった水は火袋の端からオーバーフローして自然排水しながらノミ肌を伝っていきます。
水が溜まる雪見灯篭
光の反射でキラキラする水の流れは、ノミ仕上げの良さに尽きます。
石肌に水が伝う
常に笠に水を落とすのも良いですし、雨の日を心待ちにする選択もあります。火を灯せないと言いましたが、火袋底面の穴を深くして防水仕様の電気を入れ込めば照明器具として石燈籠の役目を果たせます。ちょっと特殊な灯篭ですが面白いのでご紹介させていただきました。

こちらは石彫家 鈴木政夫氏のデザインです。通常の雪見灯篭にある受の部材はありません。(N)
政夫雪見灯篭の詳しい製品紹介を見る
政夫雪見|石燈籠



CM撮影用に石でストライプを彫って欲しいとご依頼がありました。『線を彫る』方法をご紹介します(ちょっと長い記事になっております。 お付き合いください)
線といっても彫り方・表面の仕上げ・幅・深さ・間隔によっても印象が異なります。
道具の使い方や叩く速さも異なり、職人の動きも変わります。今回は撮影用にご提案した4パターン8種類の彫り方を紹介します。
石の彫り方4パターン
1 【線をハッキリさせて彫る】
後方へ線を彫っていきます。ノミは立っています。5-6回/秒ノミを叩きます。
線の彫り方
線の彫り方
2 【深く荒く彫る】
前へ線を彫り進めます。ノミは寝かせて彫っています。2-3回/秒ノミを叩きます。
荒彫りの彫り方
ビシャン仕上げの板石に2種類の彫り方で1㎝幅と1.5㎝幅で線を彫りました。
線の彫り方
3 【仕上げや形作りをする彫り方】 山と谷を作ります。2回彫った溝は浅めです。
線の彫り方
4 【仕上げや形作りをする彫り方】山と谷を作ります。3回繰り返し深い溝を作ります。
線の彫り方
溝幅が広くなると山が大きくなり 溝を深くすることで陰影が出て形がハッキリとします。また幅広になると石頭を強く当てられます。
線の彫り方
8種類の中でも、ラインがはっきりとする山型の深いラインを作ることになりました。
この彫り方は利久灯篭の火袋にも用いられる彫り方です。
利久灯篭の火袋彫刻ライン
火袋の連子(格子模様)もこの彫り方です。
灯篭火袋の彫刻ライン
銀閣寺水鉢の彫刻にも用いられています。
銀閣寺水鉢の彫刻ライン
加工に使う道具はこちら
ノミと石頭 石屋の使う石道具
手順① 1.5㎝間隔に溝を彫ります。ノミでラインを1回彫ってできた溝です。
石にストライプを彫る
手順② 溝の中央にある赤色ライン(頂点になる部分)から①で彫った溝へ向かって彫り、山型を作ります。
石にストライプを彫る
この作業を3回繰り返し、溝の深い山型を作ります。
石にストライプを彫る
写真の左側が完成  右半分は2回目の作業が終わったところです。30本 山を作ります。
石にストライプを彫る
山の頂点をまっすぐに揃え、角を飛ばさないように気を付けてノミを叩いて形を作ります。見た目以上に時間のかかる作業です。洗濯板のようですが、洗濯物をここで洗ったら確実に破れます。
石にストライプを彫る
私の撮影では仕上がりの美しさが十分にお伝えできませんが、
石にストライプを彫る
プロの方が撮影スタジオで撮影すると こんな感じになります↓ ↓ ↓
「HEBEL HAUS」石に直線を彫るCM撮影風景
HEBELHAUSさんのCM動画はこちら↓ 冒頭の石を叩くシーンに出演しています。(N)
 
本社工場で行われたCM撮影の様子を紹介した記事はこちらです。↓











龍の水鉢を製作しています。
背面の日にち、お名前等を彫刻するスペースは「こたたき」という技法で仕上げました。
【こたたき仕上げ】 四角い枠の中がこたたき仕上げです。道具の跡が横筋に残ります。手作業で均一な跡が付くよう仕上げます。
石の仕上げ方法 コダタキ仕上げ
【使用する石道具】 コ両刃
石道具小叩き
原型のないものを製作する場合は、デザインや彫刻を考えながら作業しています。一度石を削ってしまうと、付け足すことができない為、やり直せない判断を常に迫られます。
例えば・・・
『下の画像の赤枠の部分をどうするか。』
・内側に鋭角に角を落として、設置した際に浮いて見えるようにするか
・内側にゆるく角を落として、ノミ跡の力強さを見せるか
・水をどのように流すか
設置される場所や、水鉢全体の雰囲気など総合的に考えながら良い形を考え作りあげていきます。
龍の石像 水鉢底面
龍の水鉢 底面の角 角度
【設置後の画像】
制作を進めながら頭の中で完成のイメージが鮮明になっていき、設置でもそのイメージに沿って進んでいきます。
BlogPaint
仕上げ方法は龍の迫力に負けないよう細かい仕上げではなく、あえてノミを使用したムシリ仕上げにしました。
龍の水鉢 ノミ仕上げ 石屋
断面の仕上げは、龍の細かい彫刻から続くように上部は細かいノミ仕上げ。下へ行くにつれて段々と荒いノミになるよう仕上げました。
龍の水鉢 彫刻







石の仕上げについて
ビシャン仕上げとノミを使ったムシリ仕上げの違いを写真でご紹介します。
【ノミを使ったムシリ仕上げ】
石道具 ノミ
緩やかな凹凸のある表面になります。職人によって仕上がりの石肌が変わり、手作りの温かみがあります。弊社の灯篭・水鉢製品で一番多い仕上げです。
銭鉢 龍安寺水鉢 ノミムシリ仕上げ
【ビシャン仕上げ】
石道具 ビシャン
細かな凹凸のある表面で形のはっきりとした印象の仕上がりになります。
手を加えることにより優しさが生まれ綺麗な仕上がりになります。
銭鉢 龍安寺水鉢 ビシャン仕上げ
石肌 ノミ ムシリ仕上げ
石肌 ビシャン仕上げ
銭鉢はビシャン仕上げとノミを使ったムシリ仕上げと両方の仕上げ方法で製作しております。
お好みの石肌をお選びいただけます。
石肌 文字彫刻 ノミムシリ仕上げ
石肌 文字彫刻 ビシャン仕上げ
銭鉢の製品情報はこちらから

石を叩いてみたい 彫ってみたい 削ってみたい という方がいるのでは??
挑戦してみたい方に石道具の基本セットをご用意しようと思案中。
ノミとセットウ(石頭)を道具屋さんへ見に行ってきました。
ノミ1本とっても種類はたくさんあります。長さ太さ先の形さまざま、何がいいか
道具屋さん・職人さんと相談して選んできました。
初めての人が使いやすいサイズ、握ってみて使いやすい太さで、ある程度の彫刻ならこれ一本で対応可能。
物足りなくなるほど使ってもらえれれば嬉しいです。もう少し太いものや細いものもありますので、使い慣れてきたら、買い足すことも可能です。
石道具 ノミ 石彫り加工
石用ノミ5分5×5
ノミとセットウの大きさバランスも考慮してセットウは0.3㎏の一番小さなサイズ。
長時間叩いていても負担の少ないもの。
セットウは金槌のようなものですが、柄とバラバラで販売されています。
原木をはめるのにはコツがいるので、はめ込んで柄付きのセットウにします。
今回は小さなセットウに対して原木は長いので半分にカットして使います。
石道具 セットウ石頭 小さいサイズ0.3㎏
下の写真は使い込んだ同じサイズのセットウです。これくらいのサイズになります。
石道具 セットウ石頭 小さいサイズ0.3㎏
石を彫る楽しさを体験してもらえるように準備しています。
石屋の石道具セット 初心者用ノミとセットウ

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