岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:動物彫刻

 砥鹿神社 三河一宮(愛知県豊川市)に奉納された「親子なで鹿」制作にあたって

神鹿像の創意工夫点
◎像全体について
・彫刻としては温故知新、写実美(ヨーロッパ由来)と様式美(古来日本由来)の混合によってかたち作った。
・地山(二体が横たわっている台)は鹿の身体の流れを強調し、力強さを増すように形作った。
・両鹿の耳は、長い年月に耐えうる石の厚みに仕上げた。
親子なで鹿|砥鹿神社(愛知県豊川市) (1)
◎親鹿について
・頭とおしりの毛並は造形的に彫った。神格化したイメージも込めた創意である。
・仔鹿がもたれている上腕は膨らませ、しっかりと支えているようにした。
・視線について。仔鹿を優しく見守る左目。宇宙、永遠を見つめる右目。左右の目に籠めたおもいは異なるが、正面からみると違和感の無いように彫り上げた。
・耳の角度について。仔鹿に対する左耳は、右耳よりもうつむき仔鹿を気にしている様子に表現した。
親子なで鹿(砥鹿神社)神鹿親鹿
親子なで鹿|砥鹿神社(愛知県豊川市) (1)
◎仔鹿について
・あどけなく元気で可愛らしくなるように目を大きくし、顔はふっくらさせ、身体を柔らかいかたちにした。
・快活で元気に見せるために、造形的工夫をしたのは背中を若干持ち上げて、手足を中央に寄せて、内に内に力が籠るようにした。眉も若干中央に寄り気味にした。
・親鹿にもたれ、甘えている様子にした。造形的には、背骨を腰から下を親鹿の方に湾曲させた。親鹿の身体との接着面の境目をはっきりと彫り込み強調した。
・手足の病気平癒の願を掛けたい方が掛け撫でることも想定し、どの手足も撫でられるように仔鹿の四肢は全て彫った。
・耳やお尻の毛は親鹿よりも少なくした。
・頭部こめかみの渦巻きは、角(雄)になっていくのか、雌親鹿のようになっていくのか、見る方の想像をかき立てるようにした。
・左耳は、後方に旋回させて親鹿を意識する様に表現した。
親子なで鹿|砥鹿神社(愛知県豊川市) (1)
石の魅力、特に野外に置かれる石造品の魅力は、移りゆく四季、年月、晴れの日、雨の日、雪の日、太陽光の傾き等によって表情が変わり、その時々の美しい姿を見せてくれることだと思います。本鹿像では品格よく美しく優しい鹿になるように全身全霊で表現させていただきました。多くの方に「親子なで鹿」に触れていただき、寄り添い愛され続けられる像になってほしいと願っております。 制作 佐藤智





親子の鹿を制作している様子をご紹介しています。
今回は仔鹿の制作についてご紹介していきます。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
元気で可愛らしい仔鹿になるように作ります。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
参考にしている写真を見ても分かるように、仔鹿はかなり可愛いので、誰が見ても「可愛い」と撫でてもらえるように作っていきます。目は大きく、クリクリに、
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
後ろにいる親鹿を確認するように左耳は後方向に向いています。ふわふわの耳の毛は親鹿よりも控えめにしています。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
頭の渦巻き模様は、成長して角になっていくのか、母鹿のような毛並になっていくのか、見る人が想像できるようにしています。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
じつは、この仔鹿ちゃん母鹿に大胆に乗りかかっております。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
甘えております。
一方、お母さんは腕で子どもをしっかりと支えてくれています。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
仔鹿のしっぽやお尻の毛並は親鹿よりも控えめに
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
顔をふっくらさせて、顔以外も全体に柔らかいかたちにしています。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
神社でたくさんの方に撫でてもらえるよう願いを込めて作っています。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
手足の治癒を願う人が、撫でたい場所がない。。。と悲しい思いをされないよう、手足も体の外に出して撫でられるようにしました。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
たくさん撫でもらえると喜びます。
天真爛漫という感じの仔鹿、呼吸が聞こえてきそうです。(N)
親子なで鹿仔鹿|動物の石像


11月7日砥鹿神社にて「親子なで鹿」の奉納奉告祭が開かれ、鹿の石像がお披露目されました。
親子なで鹿(砥鹿神社)奉納奉告祭
鹿:愛知県豊田産 花沢石  台石:愛知県岡崎産 宇寿石  (愛知県豊川市 砥鹿神社)

砥鹿(とが)神社は愛知県豊川市にある三河一宮です。信仰の歴史は古く1300年に遡るということで、神社周辺の一宮町という地名にもなっています。騎馬に乗った武者姿のこどもたちが行う流鏑馬も有名です。
砥鹿神社(愛知県豊川市)|三河一宮 (1)
砥鹿神社(愛知県豊川市)|三河一宮 (2)
訪れた11月は七五三のお参りをする晴れ着姿の家族連れや、車のお祓いをされている方で賑わっていました。
砥鹿神社(愛知県豊川市)|三河一宮 (3)
表門をくぐって進むと、本殿の右手に「親子なで鹿」が待っていました。
神社での暮らしがスタートした親子の鹿
親子なで鹿|砥鹿神社(愛知県豊川市) (1)
親子なで鹿|砥鹿神社(愛知県豊川市) (1)
親子なで鹿|砥鹿神社(愛知県豊川市) (1)
「なで鹿」ということで、小さなお子様も手が届きやすいよう台石を低くしています。
薬研彫り石字彫り|砥鹿神社親子なで鹿 (2)
健康や幸せを祈って鹿を優しく撫でてあげてください。
親子なで鹿|砥鹿神社(愛知県豊川市) (3)
「かわいい」と言って仔鹿と母鹿の頭を同時に撫でている方や、記念撮影をする家族の姿が見られ嬉しい限りです。この場所で、これから多くの方に親しんでもらえることを祈っています。
親子なで鹿|砥鹿神社(愛知県豊川市) (1)
本殿に参拝する人たちが見渡せる場所で、撫でてもらうのを待っている鹿の親子。
親子なで鹿|砥鹿神社(愛知県豊川市) (5)
鹿をじっくり眺めてから、境内を散策しました。
「日本一大きいさざれ石」
さざれ石|砥鹿神社(愛知県豊川市) (1)
続いて見つけた「日の出石」と呼ばれる石は、富士の日の出をかたどった石組みで、山型の石の右上に丸い石が配置されています。積んだ人の遊び心なかのか、見ていて微笑ましいです。
日の出石|鹿の砥鹿神社(愛知県豊川市) (1)
日の出石よりも、石屋が気になるのは、上に乗っている灯籠です。
日の出石の灯籠|鹿の砥鹿神社(愛知県豊川市) (2)
足の三角形のくり抜きが印象的な灯籠は、受の下にもう一枚、座が作られています。また台石は灯籠に合わせた六角形に作られています。モダンな灯籠です。
日の出石の灯籠|鹿の砥鹿神社(愛知県豊川市) (3)
境内では弓道や剣道の大会も開催されています。
砥鹿神社(愛知県豊川市)|三河一宮 (5)
夕方だったせいか屋台は閉まっていましたが、参道には屋台が並ぶようです。
砥鹿神社(愛知県豊川市)|三河一宮 (6)
砥鹿神社を訪れた後は、車で3分ほどに「大和の大イチョウ」という高さ25m、横10m以上の大きなイチョウを観に行きました。全体が黄色に色づくのは例年12月の初旬ごろです。お出かけしてみてはいかがでしょうか。
大和の大イチョウ
大和の大イチョウ
2022.11.20撮影
鹿制作の様子が前後しますが、またご紹介していきます。(N)








親子の鹿を制作している様子をご紹介しています。
一般的に神社に奉納する鹿は、神の使いとされる「神鹿(しんろく)」です。今回、彫刻している鹿も神格化された神鹿として制作しています。
動物の鹿を観察してみると、頭には「つむじ」のような渦(全ての鹿にあるわけではないようです)がありました。
鹿の耳|奈良公園
この渦の存在に気が付いたからには石でも彫ってあげたい。
親鹿には、頭の毛並みを様式的な渦模様に彫ります。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
毛並の感じを触ってみたくなります。
この模様を全身に彫ってしまうと、うるさく感じてしまうので様子を見ながら作っていきます。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
鹿の尾っぽのフワフワした毛並み
奈良公園の鹿お尻
尾っぽにも様式的な模様を彫ります。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
この段階では、模様を彫った部分が目立っていますが
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
仔鹿や顔のパーツを彫ると全体的にバランスがとれていきます。(N)
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像

 

親子の鹿を制作している様子をご紹介しています。
母鹿の目を彫っていきます。目は多くのことを表現できる重要な部分なので最後に彫ります。
石に左目を描きこみ、反対側の同じ位置に右目を描き写すのに使用するのが
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
コンパスです。顔の中心に線を引き、目じりまでの距離を測ります
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
コンパスを回すと反対側の目じりの位置が決まります。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像

親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
赤鉛筆の線はあくまでも目安で、実際には下の写真で青色で描き加えている目の周辺のような場所も作りながら目を彫っていきます。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
彫っていくと、眼球の丸さが段々と見えるようになっていきます。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
母鹿の左目は仔鹿を見守る優しい眼差しにします。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
途中何度も目を描いて、彫っていきます。ちなみに職人が使っている赤と青の二色色鉛筆は最近は赤と青1:1ではなく7:3というのが主流のようで、1:1の色鉛筆も残してほしいです。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
彫り上がった母鹿の目
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
穏やかににっこりと見えたり (ぜひ画像をクリックして大きな画面でご覧ください)
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
可愛らしく見えたり
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
作者いわく、右目の視線は宇宙や永遠を見つめるように作りました、とのこと。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
左右で目に籠めたおもいは異なっても、正面から見て違和感のないように彫っています。
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像
光と影の具合で表情が変わって見えるのが、屋外で石造物を観る楽しさでもあります。
引き続き製作の様子をご紹介していきます。(N)
親子なで鹿(砥鹿神社)制作工程|動物の石像





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