石燈籠の種類の一つに、自然の石を組み合わせて
作られる野面(のづら)灯篭があります。

山灯篭・化け灯篭と呼ぶこともあります。
自然の中から相応しい形やサイズを選び、
一つの灯篭として調和させることは簡単ではありません。

こちらは、弊社で展示販売している
本鞍馬石の野面灯篭(高さ5尺)※既に完売(2025年現在)
野面灯篭(山灯篭)火袋 (1)
自然の石を組み合わせており、世界にひとつの灯篭。
ひとつひとつの石を見ても面白く
特に玉や笠は、本鞍馬石らしい石肌をしています。
野面灯篭(本鞍馬石
笠の底面はほぼ平らですが、カット面ではありません。
火袋に使う石は、中央にくり抜きの加工をします。
野面灯篭(山灯篭)火袋 (2)
笠との接合面、受との接合面など
合わせ目は、安定するように加工しています。

平らに石を切って合わせているわけではないので
少しでもずれてしまうと、不安定になる恐れがあります。

例えば、火袋の上下向きを間違えて設置してしまうと
不安定になり危険です。

ただ、積み重ねているように見えても
合わせ目の加工がしっかりとされています。
印を付けずに解体してしまうと、
同じように立てることが難しいので注意が必要です。

特に火袋の向きは印がないと分かりづらいです。
印のないパーツは、正しい接合位置を探すのも一苦労です。
どうしても分からない時は、より安定する場所と向きを探しながら立てることになります。
野面灯篭(山灯篭)火袋 (3)
別角度だと石の見え方が変わるのも、自然石の魅力です。
均整のとれた形ではなく、個性がある石の方が
面白味が出て魅力的な灯篭になったりします。
野面灯篭(本鞍馬石
野面灯篭(本鞍馬石
こちらの地輪(台になる石)は
沓脱石にも使えるような形なので、鞍馬石を使った贅沢な灯篭でもあります。
野面灯篭(本鞍馬石
自然石を組み合わせた灯篭は、素朴に見えますが
美しい野面灯篭を生み出すには、石を見極める力と
良い石との巡り合わせが必要です。(N)