岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:採石場

芸術大学を修了し、それぞれに彫刻に携わっているという方々に「石都岡崎」をご案内いたしました。
~石屋・採石場・石道具屋さん(鍛冶屋)巡り~
まずは石屋の見学
特殊な彫刻品は受注生産が多く、納品してしまうと各地に設置され、工場には作りかけの製品もあまりないタイミングだったので申し訳なかったです。過去の制作写真をご覧いただき、工場で加工のお話をさせていただきました。加工している人だからこそ分かる技術に驚かれたり、灯籠の作り方や道具の使い方に興味を持たれたりしていました。たくさん灯籠が並ぶ展示場をご覧いただいていても、普段ご案内しているお客様とは一味違う反応が新鮮です。面白いと思ってもらえるポイントや灯籠の見え方、見どころが違います。そんな風に作るんですか?この灯籠安すぎじゃないですか?と作る人だからこその感想もありました。
泉涌寺の笠
例えば、雪見灯篭の笠をノミで作る時、角を欠けさせないように慎重になってしまい、広い面と比較すると細かなノミ跡になってしまいがちです。広い面と同じ調子でノミを当てて形を作っていくことは技術と経験が必要です。石を叩かない人にとっては想像するしかない技術的な面も、これはスゴイ!と驚いてもらえます。

続いて、市内の採石場へご案内しました。
山の中に現れる石に囲まれた空間は、何度訪れても神秘的で荘厳さを感じます。
岡崎採石場|石壁
岡崎の石は露天掘り階段採石法と呼ばれ、山を掘り下げて採石していく為、垂直な石壁に囲まれた非日常の空間です。今から夏まで陽が差さないというこの場所は、ひんやりと清々しく空気が澄んでいるように感じます。話し声も反響し聞こえてきます。
岡崎採石場|石壁
誰もがスケールの大きさに「わあ!スゴイ!」という反応をされます。
岡崎採石場|石壁
5人が立っている足もとは断崖になっており、石を割り出していました。
岡崎採石場|宇寿石
採石すると大きな石がゴロンゴロンと動かされます。
大きな石鳥居の柱などを作る材料は、長尺物(ちょうじゃくもの)と呼ばれます。石の種類によって、採石可能な石の最大サイズや形状は異なり、採石する段階で石が折れてしまうなど、長尺物に向かない石もあります。そのため、大きなサイズの原石が必要な時に、使用できる石は限られ、石屋では『長尺物も採れる石』は重宝されます。こちらの石は5メートル以上の長尺物も割り出せます。
宇寿石原石
採石場に並んだ石を見て「綺麗~」という声があがったことは、石を加工する人たちの視点ならではでした。多くの方が石に圧倒されて見落としがちな、素材として美しさに感動してもらえると、岡崎の石も鼻高々です。
宇寿石原石
宇寿石原石
岡崎のみかげ石の特徴でもある、白色雲母が混ざった体積している砂のキラキラ具合に気が付いてくれたり、この厚みでこんなに大きな石が割れるのかと驚かれたり
セリ矢の跡
別の採石場では、割った石を見て、「これだけのピッチで割るってことは、割りにくい石なんですか?」と質問があったり、石を加工する人ならではの視点が新鮮でした。
石の採石場岡崎市|岡崎青石牛岩
石を触わりながら「彫ってみたい」と石を真剣に選び、割り出した石をカッコいいと言っている姿は、やはり彫刻をする人たち。石への愛を感じます。

続いて、石道具屋(鍛冶屋)さんへ訪れました。
たくさん並んだ石道具を選ぶ姿は、駄菓子を選ぶ子どもたちのようで、これもいい あれもいいな、何これ?? めっちゃいい、テンション上がる~と嬉しそう。ノミや石頭、矢を手に賑やかなお買いものです。道具を手に『石を彫りたくなる!』という言葉が聞けよかったです。
鍛冶屋さんの年季の入った機械や、動く音に「かわいい」と反応したり、初めて観るものにワクワクされると、こちらも楽しくなります、鍛冶屋さんもかわいいなんて初めて言われたと驚いていましたが、嬉しそうでした。

地域や環境は違えど、石に関わる人たちに会えると嬉しくなります。
岡崎ではグレーのみかげ石は見慣れた存在ですが、他の地域へ行けば、見慣れない貴重な石となります。岡崎のみかげ石を普段扱っていると、特徴的な面は感じなくなってきます。しかし、白くて綺麗な石ですし、個性が強すぎないからこそ幅広く利用できます。岡崎をご案内して、岡崎の石の魅力を再発見しました。(N)



笠寺観音再整備事業の一環で、本堂西会館前に象さんのお像を、弊社製作及び設置いたしました。
象の石像制作|笠寺観音(笠覆寺)
御住職の依頼で、原型を植野のぞみ様(造形作家)、石彫を弊社佐藤が製作致しました。
原型と完成品|オリジナル石像の製作(オーダーメイド)
原型が石でなく彩色もあるので、石材に細かな彫刻が必要な為、石像の原石は(岡崎産)牛岩石を使用しました。
牛岩石は日本のみかげ石で3番目に高価な石ですが、彫刻している時に角が欠けにくい事と、石目が細かいので石彫に適した石です。
石の採石所(牛岩青石)|愛
象の石像製作過程(牛岩原石)|笠寺観音(笠覆寺)(牛岩原石)
石像の台石は(豊田産)花沢石を使用いたしました。
台石(花沢石)|笠寺観音(笠覆寺)
佐藤は石職人ですが、芸術大学大学院を卒業しており芸術作家でもございます。
職人としては今回のような依頼も得意にしています。
象の石像製作過程|笠寺観音(笠覆寺)
象の石像製作過程|笠寺観音(笠覆寺)
象の石像制作過程|笠寺観音(笠覆寺)
象の石像製作過程|笠寺観音(笠覆寺)
笠寺観音(笠覆寺)での設置工事へ続きます。↓



先日、石造物の調査と見学に大学生と採石場へ行ってきました。

岡崎の場合、一口に「石屋」といっても
採石業者は『山石屋さん』と呼ばれます。

石を切り出すことから『石切り場』と言ったり、
話し言葉の中では『山』と言ったりもします。

この採石場は『露天掘り 階段採石法』といって
地表から階段状に採石しています。
採石を進めることにより地面が低くなっていき、
石壁の姿が高くなっていきます。
山の姿は、どんどん変化していきます。
採石場(石切り場)
どこを撮影しても石しかなく。。。
比較対象の重機も通常のものよりも大きなサイズの為、
スケールが分からない写真になってしまいます。
見上げてばかりで、クラクラしてくる景色です。
採石場山石屋(岡崎市)
玉状の石が採石される箇所もあります。
土の中に玉状の石があります。
岡崎市御影石採石場
採石場へ向かう道、知らなければ通過してしまいますが、
石の境目がはっきりとしている、珍しい箇所を教えてもらいました。
左は宇寿石 右は吉祥石
石の境目
道の反対側では、石と石が混ざり合っているような層が見られます。
石の境目
このカーブした道にも訳があります。岡崎市御影石採石場通路
これは道を作る為に石を切り出す際に、火薬の爆風が
直接当たらない工夫です。
大学生の子が教授に教えてもらった話によると、
地下壕を作る時にも穴をまっすぐ掘らないのだそうです。
万が一、入口に爆弾を投げ込まれた時に
衝撃を緩和させるため、はしご状に道を作ったとのことです。
採石場山石屋(岡崎市)
採石場から石を運び出すだけでも大変な作業です。
もちろん手で持てるような大きさのものはありません。
火薬を仕掛けて石を切り出す作業よりも、
重機が通れるような道を作り、土を運び出して
石が切り出せるようにするまでの段取りのほうが時間を要します。

石は自然の恵みで、限りある資源です。
石色が均一な部分ももちろんありますが、人工物のように
均一ではなく一つ一つ個性があります。
それが良さなのですが、加工する製品によっては
個性的な模様が邪魔になってしまうこともあります。

人、暮らし、自然、環境について考える採石場の見学でした。
学生さんと話をしていて共感したことは、知らなければ
何とも思わない石造物ですが知識が増えるほどに、
ささいなことにも気が付け面白くなります。
分かることが増える一方で、分からないことも
増えていきますがどんな事も知ることは楽しいです。(N)




「卒業論文のテーマとして石造物、特に社寺の石灯篭に関心を持って調査をしている」とメールをきっかけに埼玉県から愛知県へ大学生が調査に来られました。
弊社会長が質問等にお答えしながら1時間程度お話をさせていただきました。弊社の昭和初期の手書きのカタログや石灯篭の書籍など参考になりそうな資料を並べると興味深く手に取ってページをめくっていました。
石灯篭の研究参考文献
灯篭を製作する職人より灯篭の製作工程の説明をしました。
灯篭の作り方説明
展示場にある灯篭を見学しながら具体的な話をします。
神社の工事等を担当しているスタッフからは現在の神社仏閣での石工事や献灯などの状況をお話しさせていただきました。
石灯篭の説明
引き続き翌日は採石場の見学(詳しい様子は後日ブログにてご紹介します)
採石場(石切り場)
岡崎の石屋の場合、採石している業者のことを山石屋さんと呼んでいます。加工をする多くの石屋は山石屋さんから石を分けてもらって仕事が成立しています。
スケールの大きな風景を写真だけではお伝えできず心苦しいです。。。
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【露天掘 階段採掘法】山を階段状に掘り下げていく採石方法です。
採石場山石屋(岡崎市)
「かっこいい石肌ですね」と伝えると、「かっこいいでしょう」と言ってくれる山石屋さん。石が好きなんだなと感じます。スケールの大きなものばかり見ているとクラクラしてきます。採石場で2m位の石は小さく見えてしまいますが日常の空間へ持っていくとかなりの存在感があります。
採石場山石屋(岡崎市)
石を山から切り出す過程を知ることで、改めて機械や運送の発達する以前から多くの石造物がいたるところに存在することへ驚きと不思議さが増したようでした。
採石場山石屋(岡崎市)
2日間、社内外で様々な立場の人からお話しさせていただき、文献では分からない石に携わる人たちの想いが伝わったように感じます。岡崎に来て少しは見え方が広がったかな?と勝手に思っています。さらに調査研究を進め納得のいく論文が仕上がるよう祈っています。

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