岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:本御影石

石の表面がピカピカしている加工を磨き仕上げといいます。
ビルの壁面や表札、記念碑・墓石などで多く見られます。

機械を使う研磨ではなく、
今回は手作業で磨く方法をご紹介します。

機械とは異なる手作業ならではの、
温かみのある仕上がりになります。

≪用意するもの≫ 
石材 砥石 手桶(バケツ) 水 赤鉛筆 古布5-6枚
石を磨く(手磨き)砥石と本御影石
砥石は目の粗さを番号で表します。
目が細かくなるほど数が大きくなります。

数の少ないものから番数を上げて、
石の表面を砥石でこすると表面が磨かれていきます。

下の写真左から
200番 400番 800番 1500番 3000番
今回は5種類の砥石を使用します。

【砥石表面 手触りの違い】
200・・・ザラザラ
400・・・こすると引っかかる
800・・・習字の墨のよう
1500・・・スルスル
3000・・・ツルツル艶がある
石を磨く(手磨き)砥石
こちらの本御影石(兵庫県六甲山の石)を磨きます。
機械で切った状態
石を磨く(手磨き)|本御影石切削面
石を磨いていきます。
①砥石(200番)・・・形を作るなら、この段階で行います。
切削した角張った縁を、丸くなるように擦ります。

まず、水で石の表面を濡らし砥石の平面を使って
力を入れて擦ります。
石が薄いものは割れないように気を付けます。
擦る音は、鳥肌が立つような目立つ音がします。(15分位)
石を磨く(手磨き)砥石と本御影石
石を磨く(手磨き)砥石と本御影石
全体を擦ったら水で洗い流し、表面を乾かして
太陽光に当て、磨き残しをチェックします。

磨き残した箇所は赤鉛筆で塗りつぶし、
再度、砥石で擦り均一に仕上げます。
この作業を、砥石の番数を上げて繰り返していきます。

200番仕上げ さらさらして気持ちのよい肌触りになりました。
石を磨く(手磨き)砥石200番本御影石
②砥石(400番)・・・念入りに行います。
擦る音はシャラシャラしています。(15分位)

※砥石を変える時には手桶の水も交換します。
同じ水を使用すると、砥石の番数を上げた時に
磨き面を傷つけてしまうからです。
手桶の水や下に敷いた布にも、砥石の粒が付いているので、
交換してから次の砥石に移行します。

400番仕上げ スルッスル スルスルーと滑らかな触り心地です。
色が濃くなり、光にかざして斜めから見ると艶が出てきます。
石を磨く(手磨き)砥石400番本御影石
③砥石(800番)・・・ねんごろに作業します。
擦る音が変わり、音も小さくなります。
砥石の滑り方がスルリとし、石と砥石の接地面が増えた感じがします(15分位)
石を磨く(手磨き)砥石本御影石
砥石で擦っていると、砥石が削られ水が濁ります。
(砥石の色によって色が変わります)
石を磨く(手磨き)砥石本御影石

800番仕上げ
 手を置くと滑る感じ
小麦粉をまな板に広げる感覚に似ています。
石を磨く(手磨き)砥石800番本御影石
石を磨く(手磨き)砥石800番本御影石
④砥石1500番・・・砥石で擦っていると、滑らかですが
少し引っかかりを感じます。

この辺りになると無の境地
無心に、今までの倍の時間をかけて入念に行います(30分位)石を磨く(手磨き)砥石1500番本御影石

1500番仕上げ 
撫でていたい さわり心地がいい
室内で見ても艶が少し出てきます。
石を磨く(手磨き)砥石1500番本御影石
⑤砥石3000番 砥石で擦っても、音はほとんどしなくなります。
窓ガラスの掃除をしているように、引っかかりが少なくなります。
(15分×2)1500番同様に時間をかけて入念に行います。

3000番仕上げ 完成
石を磨く(手磨き)砥石3000番本御影石
石を磨く(手磨き)砥石3000番本御影石
原石の上に磨きの石を置いて比較すると、
石目がはっきりとしたことがよく分かります。石を磨く(手磨き)砥石3000番本御影石
昔の磨き加工は、女性が手作業で行うのが一般的だったそうです。
体重を乗せて磨くと、濃い色に仕上がるので
同じように男性が作業すると、もっと濃い色に仕上がります。

もっとピカピカさせることも可能ですが、
手で触れながら使用するマウスパッドということもあり、
見た目にも優しい手磨きで仕上げました。

『擦る→洗う→撫でる→眺める』を繰り返し
常にこの石に触れていると、
愛着が湧き手元から離れるのが、惜しくなってしまいます。(N)

機械で磨く方法





寛慶寺様(長野県善光寺市)に設置いただいた灯篭のお写真をご紹介します。
本御影石で製作しました柚ノ木灯篭です。表玄関の前に立てていただきました。
石灯篭設置例 柚ノ木
 堂々とした姿は、お庭の中に入れるのとは違う潔さがあります。このように設置していただきとても嬉しいです。 柚ノ木灯篭の本歌(原型)は奈良県の春日大社にあり、重要文化財に指定されています。
灯篭の種類の中では有名な型です。
【柚ノ木の受】柚ノ木灯篭の特徴的な蓮弁は、優しい曲線で表現されています。
灯篭受 蓮弁 柚ノ木 本御影石
本御影石(ほんみかげいし)とは
兵庫県神戸市六甲山で採れる石です、現在は採石されていません。本御影石は「御影石」の語源となった銘石で、淡紅色で石質は硬い石です。
本御影石 石色 六甲山
高級墓石や記念碑・庭石・沓脱石・水鉢などに使用されます。色は紅色の濃いものから薄い色まで様々で、石目も細目から中目があります。淡い紅色で優しい色合いです。
石灯篭の設置例 柚ノ木灯篭
苔もきれいで灯篭が品よく引き立っています。
長野の善光寺へお出かけの際には、お隣の寛慶寺へもお参りして灯篭をご覧いただきたいです。多くの方に石灯篭の魅力を感じてもらえたら嬉しいです。



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