根津神社(東京都文京区)の狐たちを16体修復させていただきました。
狐像の修復工程を紹介しています。

足の復元方法を紹介する前に、破損欠損の要因についてお話します。
前足の破損は、今回修復する16体のうち10体にみられました。

前足を立てて座っている狐のデザインの場合
全般として、お腹の下や前足の下などは風化が早く感じました。
前足やお腹の下側は、石の表面が剥がれてしまったり、細い腕などは折れやすい傾向にあります。

お腹の下側は、雨が直接当たらない部分です。
では、なぜ雨が直接当たる表面よりも風化が早く進むのか?
要因①
おそらく、石が吸収した水分の乾きが一番遅いのがお腹の下側など影になっている部分で、石に水分を含んだ状態が長く続きます。
要因②
前足や水板(狐と一体になっている台座)を作るときや、ノミで石をくり抜く時に石にクラックが入りやすく、石の中にクラックが残りやすいです。完成した時点で他の部分に比べ石に衝撃が加えられた状態です。
これらの要因を和らげる効果がありそうなデザインは、
前足を身体に沿わせて、体と前足の間を貫通させないことです。

乙女稲荷の狐02
風化によって失われた前足と子どもを復元します。
本体側の接合面には切り込みを入れて接着剤を染み込ませます。

足先側も同様に接着剤を入れて切り込みを入れます。

付け足す前足用の石
接合面は凹凸のある断面の形に合わせて加工します。(状況によってはこの限りではありません)
石が合わさる面同士は、平らにした方が加工は楽ですが、つなぎめが直線になり修復跡が目立ちます。
「つなぎ目を平らにしない理由」
・つなぎ目を目立たなくさせる
・複雑な形にして強度を上げる
・なるべく既存の石を残したい

接合面は断面の形に合わせて、石を少し削っては当ててを繰り返し凹凸を合わせます。
前足の付け根にボンドを入れます。

指先側にもボンドを入れます。

付け足す石の断面には、ボンドの食いつきを良くするために切り込みを入れます。

ボンドを入れます。

反対側も同様にして本体に取り付けます。
このような箇所は折れる心配がないため、補強金具をいれていません。

石を削って前足の復元が完了します。
【修復前】

【修復後】

欠損部分には、このように石を付け足して復元しています。(N)
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前足の破損は、今回修復する16体のうち10体にみられました。

前足を立てて座っている狐のデザインの場合
全般として、お腹の下や前足の下などは風化が早く感じました。
前足やお腹の下側は、石の表面が剥がれてしまったり、細い腕などは折れやすい傾向にあります。

お腹の下側は、雨が直接当たらない部分です。
では、なぜ雨が直接当たる表面よりも風化が早く進むのか?
要因①
おそらく、石が吸収した水分の乾きが一番遅いのがお腹の下側など影になっている部分で、石に水分を含んだ状態が長く続きます。
要因②
前足や水板(狐と一体になっている台座)を作るときや、ノミで石をくり抜く時に石にクラックが入りやすく、石の中にクラックが残りやすいです。完成した時点で他の部分に比べ石に衝撃が加えられた状態です。
これらの要因を和らげる効果がありそうなデザインは、
前足を身体に沿わせて、体と前足の間を貫通させないことです。

乙女稲荷の狐02
風化によって失われた前足と子どもを復元します。
本体側の接合面には切り込みを入れて接着剤を染み込ませます。

足先側も同様に接着剤を入れて切り込みを入れます。

付け足す前足用の石
接合面は凹凸のある断面の形に合わせて加工します。(状況によってはこの限りではありません)
石が合わさる面同士は、平らにした方が加工は楽ですが、つなぎめが直線になり修復跡が目立ちます。
「つなぎ目を平らにしない理由」
・つなぎ目を目立たなくさせる
・複雑な形にして強度を上げる
・なるべく既存の石を残したい

接合面は断面の形に合わせて、石を少し削っては当ててを繰り返し凹凸を合わせます。
前足の付け根にボンドを入れます。

指先側にもボンドを入れます。

付け足す石の断面には、ボンドの食いつきを良くするために切り込みを入れます。

ボンドを入れます。

反対側も同様にして本体に取り付けます。
このような箇所は折れる心配がないため、補強金具をいれていません。

石を削って前足の復元が完了します。
【修復前】

【修復後】

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