岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:火袋

京都の桂離宮にある岬灯篭は、有名な灯篭の一つです。置き灯篭といわれる型で、高さ60㎝程度の小ぶりの灯篭で人気があります。
昭和期に設置されていた岬灯篭は白川石という硬質の石で作られていましたが、風化し蕨手(わらびて)という笠の一部が大きく欠けるなどして作り変えられています。
【現在桂離宮にある岬灯篭】昭和50年期に設置されていた灯篭とは笠の向きが異なります。
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岬灯篭は弊社でもいくつも製作してきた型です。その中でも美しく見えるバランスのお手本を細かく採寸して灯篭を製作しております。
【本鞍馬石で製作した見本となる灯篭】
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曲線のラインは型取りをしました。
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火袋は上面と下面では寸法がわずかに変えてあります。灯篭を製作する際、どの灯篭にも共通の寸法や割合がありますが、より美しく見えるバランスになるよう数ミリ変えて作られている箇所があります。採寸しているだけでも、こだわりを持って製作されたことがわかります。
数字だけでなく、より忠実に再現できるよう見本を見ながら製作していきます。
石灯篭製作風景 岬灯篭
岬灯篭の笠を製作しております。岐阜県産蛭川石を使用しております。
石灯篭製作風景 岬灯篭
【こだわりの石灯篭】岬灯篭が完成 こだわり1
【こだわりの石灯篭】岬灯篭が完成 こだわり2

本物の火を使って、趣ある石灯篭を楽しみたい!
一度はやってみたい。
でも、実際にどうやって火を灯すのか?
火を灯す方法をご紹介します。
灯篭に火を灯す方法 油皿の使い方
用意するもの
・油皿 直径7~8㎝程度
(火袋の火口から出し入れ可能なサイズ)
・油受け皿 油皿より一回り大きいお皿
どちらも専用の皿もありますが、お好みの陶器のお皿で代用できます。
灯明使い方受け皿と油皿
受け皿 中央のくぼみの中に油が溜まるようになっています。
灯明使い方受け皿
・菜種油 (灯明用油というものも販売されています。オリーブオイルや灯油でも代用できますが、臭いが気になります。※アルコールやガソリンは引火の危険がありますので使わないでください。)
「無香のごま油もありますよ」 とお客様より教えていただきました。
ゴマを焙煎せずに搾った油は香りがないそうです、スーパーで無香性又は太白ごま油と明記されているものが販売されています。追記2020.10.29
・灯芯 点火するひも状の芯
灯篭に火を灯す 灯芯
全て弊社で取り扱っておりますので、お問い合わせください。

受け皿の上に油皿を重ねます。
灯明使い方重ね方
油皿に油を注ぎます。
油をしっかり灯芯に染み込ませます。(油が染み込まないと芯が燃えてしまいます)
油皿から1㎝程度はみ出すように灯芯を置き、先端に火を付けます。
灯芯をはみ出させる量によって炎の大きさが異なります。調整してください。
※灯芯の本数を増やして明るさの調整をすることができます。
油皿の使い方 灯明
【お皿の縁から1㎝飛び出すと炎は大きくなります。】
灯篭のあかり 灯明の方法あかりの調整方法大
【お皿の縁ぎりぎりだと炎は小さくなります。】
灯篭のあかり 灯明の方法あかりの調整方法小
灯芯が動かないよう小石や陶器の置物で押さえても良いです。

小皿に半分程度で数時間はご使用いただけます。
油皿の外側を伝って受け皿に油が垂れていきます。
使用済みの油が受け皿に溜まる仕組みです。
古い油は油皿に戻すとまた再利用できますが捨ててしまっても構いません。

灯篭に入れなくても時々部屋の電気を消して、やさしい灯りを楽しんでみるのもいいですね。
灯篭に灯りを入れる方法
昼間に灯すとこんな感じです。夜だと幻想的に明かりが広がります。
灯篭の火袋に火を入れる

詳しい商品説明はこちら (N)

灯芯を押えたり芯の調整に使う道具として陶器製の鳥が使われていたります。
小さいので小鳥と思っていましたが鶴ですかね。はじめて灯籠の中にこの鳥を見つけた時は知りませんでしたが「灯芯押え」「掻き立て」というそうです。(N)
灯芯押さえ|鳥

2022.08.08追記









春日灯篭は、おそらく一番有名で
世の中にたくさんある灯篭の形です。
石灯篭の形 春日灯篭
現在、弊社で製作している春日灯篭の彫刻をご紹介します。
火袋には、奈良の春日大社に関係するものが彫刻されています。
一番分かりやすいのは、鹿の彫刻です。
※春日灯篭以外にも、鹿の彫刻がある灯篭もございます(2023.10追記)
春日灯篭 火袋の彫刻 鹿
でも、他の面の彫刻を見ると
何だこれ?と思われる方も多いようです。
春日灯篭 火袋の彫刻 雲と日
↑   ↑   ↑ これは雲がデザインされています。
丸い部分は日を表しています。

さて、これは何でしょう?
春日灯篭 火袋の彫刻 三笠山
「山」です。
春日大社の東側にある三笠山が彫刻されています。
春日灯篭 火袋の彫刻 格子
透かしの格子と、波です
格子の彫刻は、古い春日灯篭にはない場合もあります。

10尺(高さ約3m)の春日灯篭ですと、
火袋の面積も広いので、鹿が二匹彫られたものや
春日灯篭の火袋 彫刻 鹿と雲
春日大社の鳥居と、三笠山の彫刻があったり
豪華にする場合があります。
春日灯篭の火袋 彫刻 三笠山と格子
地域や時代によっても多少の違いはあるようで
春日灯篭に関しては、デザインに幅があるように感じます。

春日灯篭は一対で設置される場合もあり、
その場合にはそれぞれに雄鹿、雌鹿を彫刻して
立っている鹿が雄、座っているのが雌です。(N)

伏見稲荷大社の春日灯篭には、狐が彫刻されていました 2023.11追記
狐の春日灯篭|京都伏見稲荷
京都伏見稲荷石灯籠狐







白太夫灯篭 受まで1
制作途中の白太夫という石灯篭です。
上の写真のような姿は見慣れませんが、これはこれでいいかなとも思います。
とはいえ、上に乗せる火袋を制作しております。
灯篭 火袋制作
ノミを打つカンカンと高い音が聞こえてきます。
外側を制作してから内側の燭台を置く底面を造っています。

灯篭の一部分だけが破損した為、火袋だけ、笠だけなど、灯篭の部品の制作をご依頼されることもあります。そのような部品だけの加工も可能です。
灯篭造り参考写真
参考にしている灯篭の写真、真横、上側下側などさまざまなアングルから撮影した写真には細かい寸法も書き込まれています。職人さんの撮る写真は普段目にすることのない笠の裏側などもあり、造る人ならではの写真です。
現在、同じ形の灯篭を2本制作していますが、1本は参考写真に近いものを、もう1本は少しサイズを変えて制作することもあります。

職人さんの使う道具
灯篭制作石道具

石屋がどうしても教えてあげたい、正しく直したいと思う時。
古代雪見灯篭2.0尺
灯篭の向きが上下逆さまに置いてあるのを見た時。
まさかと思うかもしれませんが、本当に時々見かけます。
正しい置き方をしていないので、どこか何か変だぞ、と感じます。悪い意味で目に留まります。

石屋が道を歩けば、石製品に目が留まります。
公共の場所、お店、近所のお庭でも、自然と石に目が向きます。
良い灯篭(丁寧な造りのきれいな灯篭)があるな、珍しい灯篭だな、かわいい彫刻だな、石を面白い使い方してるな、と楽しみます。逆に、うわぁ~とガッカリすることもあります。

ただ、間違った向きで設置してある灯篭は、どうにかしてあげたい
きっと持ち主の人も知らない、気づいていない
設置した人も灯篭のこと知らないのかも
特に多いのが、雪見灯篭の火袋が上下逆さまという事例です。
雪見灯篭の部材名称


今回は、火袋の向きの確認方法をご説明します。
雪見灯篭の火袋底面
↑火袋には底面があります。
↓天面は穴があいています。
火袋の内側をくり抜く際に、天面から彫るので、結果的に上側に穴ができます。
※大きな灯籠などで上下とも穴がある場合、穴の径が大きな方が上面です(2019.7.26追記)
雪見灯篭の火袋上部
上下逆さまになっていると、底面だけに穴があいてしまっています。
照明としての灯篭の役目を考えると、
本来火袋には明かりを入れる「燭台(ろうそくを置く台)」を置きます。
底に穴があいていたら、困ってしまいます。
※底面に電気コードを通す為に小さな穴があることもあります。(2021.9.3追記)

灯りを入れなければ、問題ないと思われるかもしれませんが、
重たい面を上に設置してしまうと、重心が上がりますし、柱で支える重量も変わります。

向きが違うとバランスが悪く見えます。
正しく直してみると、本来の姿となり、見違えるはずです!

雪見灯篭の間違った立て方は、見た目だけでなく、
部材の接合部が不安定なために灯篭全体の傾きにつながり、
危険ですので、ご自宅に雪見灯篭のある方は一度ご確認ください。(N)

【雪見灯籠の受の上下を見分ける方法】

【灯籠の受が上下逆さまの事例】

【雪見灯篭の種類について】


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