岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:灯篭の向き

石燈籠の種類の一つに、自然の石を組み合わせて
作られる野面(のづら)灯篭があります。

山灯篭・化け灯篭と呼ぶこともあります。
自然の中から相応しい形やサイズを選び、
一つの灯篭として調和させることは簡単ではありません。

こちらは、弊社で展示販売している
本鞍馬石の野面灯篭(高さ5尺)※既に完売(2025年現在)
野面灯篭(山灯篭)火袋 (1)
自然の石を組み合わせており、世界にひとつの灯篭。
ひとつひとつの石を見ても面白く
特に玉や笠は、本鞍馬石らしい石肌をしています。
野面灯篭(本鞍馬石
笠の底面はほぼ平らですが、カット面ではありません。
火袋に使う石は、中央にくり抜きの加工をします。
野面灯篭(山灯篭)火袋 (2)
笠との接合面、受との接合面など
合わせ目は、安定するように加工しています。

平らに石を切って合わせているわけではないので
少しでもずれてしまうと、不安定になる恐れがあります。

例えば、火袋の上下向きを間違えて設置してしまうと
不安定になり危険です。

ただ、積み重ねているように見えても
合わせ目の加工がしっかりとされています。
印を付けずに解体してしまうと、
同じように立てることが難しいので注意が必要です。

特に火袋の向きは印がないと分かりづらいです。
印のないパーツは、正しい接合位置を探すのも一苦労です。
どうしても分からない時は、より安定する場所と向きを探しながら立てることになります。
野面灯篭(山灯篭)火袋 (3)
別角度だと石の見え方が変わるのも、自然石の魅力です。
均整のとれた形ではなく、個性がある石の方が
面白味が出て魅力的な灯篭になったりします。
野面灯篭(本鞍馬石
野面灯篭(本鞍馬石
こちらの地輪(台になる石)は
沓脱石にも使えるような形なので、鞍馬石を使った贅沢な灯篭でもあります。
野面灯篭(本鞍馬石
自然石を組み合わせた灯篭は、素朴に見えますが
美しい野面灯篭を生み出すには、石を見極める力と
良い石との巡り合わせが必要です。(N)



神社などお宮の前に並んでいる灯篭の中には、
火袋に日(丸型)と三日月を彫刻するものがあります。
灯篭の月と日の向き(1対の場合)
そこで問題になるのが火袋の向きです。灯篭の月と日の向き(1対の場合)
側面の彫刻・・・月
灯篭の月と日の向き(1対の場合)月
側面の彫刻・・・日
灯篭の月と日の向き(1対の場合)日
左右どちらを月にするか?日にするのか?
そこで灯篭を対(2基で1セット)で設置する場合に参考にしたいもの
①境内にある他の灯篭と同様にする。
②関係のある神社を参考にする。
③建て替えの場合には既存のものに合わせます。
☆参考にするものがなく、お客様もわからない場合☆
弊社では月を内側、外側に日が来るよう設置しています。

菜の花や月は東に日は西に 与謝蕪村の俳句の影響もあるのか、
『月は東、日は西』といわれる方もいらっしゃいます。反対に
『日は東、月は西』といわれる方もいらっしゃいます。

必ずこれといった正解はないように思われます、
建て方に迷った時はご参考にしてください。(N)








写真を見て 「ん??」と思うのは石屋だけでしょうか。

先日お伺いしたお客様のお庭に立っていた灯篭です。
部材が上下逆さまの向きで設置されています。
そして、柱が地輪の上に乗っていません。
灯篭の立て方 向きが違う例
【禅導寺型 灯篭】
禅導寺 岡崎製 石灯篭

「受」が上下逆さに設置されていました。

【正しい受の向き】
上から見た様子・・・火袋が乗る中央部は平らです。
灯籠の向き(禅導寺受)
【正しい受の向き】
下側から見た様子・・・全部で6枚の花弁が彫刻されています。
灯籠の向き(禅導寺受)
受の下部には「蓮弁」という花びらの彫刻があります。
花びらが見えるように設置したい気持ちも分からなくはないのです。

しかし、間違った向きで設置すると、
接する面積が不足し不安定になってしまいます。
正しい向きにしないと見た目にも、しっくりきません。

〈間違った向き↓〉受の向きが上下逆さま↓
灯篭 受け上下向きが逆さま 
受の向きを正しく直しました。
〈正しい向き↓〉
灯篭 受け上下向きが違うのを修正
本来、地輪の上に柱を設置するのですが、
お客様のご意向もあり、地輪はこのままの位置にさせていただきました。

※上下の向きの違いが分かりづらいと
コメントをいただきました。
受の上下の写真を写真を追加しました。2020.10.15(更新)


【雪見灯籠の受の上下見分け方】


【雪見灯篭の間違った立て方は傾きの原因に】

織部灯篭の受が上下逆さまになっている姿を時々見かけます。
ご注意ください。(N)

石屋がどうしても教えてあげたい、正しく直したいと思う時。
古代雪見灯篭2.0尺
灯篭の向きが上下逆さまに置いてあるのを見た時。
まさかと思うかもしれませんが、本当に時々見かけます。
正しい置き方をしていないので、どこか何か変だぞ、と感じます。悪い意味で目に留まります。

石屋が道を歩けば、石製品に目が留まります。
公共の場所、お店、近所のお庭でも、自然と石に目が向きます。
良い灯篭(丁寧な造りのきれいな灯篭)があるな、珍しい灯篭だな、かわいい彫刻だな、石を面白い使い方してるな、と楽しみます。逆に、うわぁ~とガッカリすることもあります。

ただ、間違った向きで設置してある灯篭は、どうにかしてあげたい
きっと持ち主の人も知らない、気づいていない
設置した人も灯篭のこと知らないのかも
特に多いのが、雪見灯篭の火袋が上下逆さまという事例です。
雪見灯篭の部材名称


今回は、火袋の向きの確認方法をご説明します。
雪見灯篭の火袋底面
↑火袋には底面があります。
↓天面は穴があいています。
火袋の内側をくり抜く際に、天面から彫るので、結果的に上側に穴ができます。
※大きな灯籠などで上下とも穴がある場合、穴の径が大きな方が上面です(2019.7.26追記)
雪見灯篭の火袋上部
上下逆さまになっていると、底面だけに穴があいてしまっています。
照明としての灯篭の役目を考えると、
本来火袋には明かりを入れる「燭台(ろうそくを置く台)」を置きます。
底に穴があいていたら、困ってしまいます。
※底面に電気コードを通す為に小さな穴があることもあります。(2021.9.3追記)

灯りを入れなければ、問題ないと思われるかもしれませんが、
重たい面を上に設置してしまうと、重心が上がりますし、柱で支える重量も変わります。

向きが違うとバランスが悪く見えます。
正しく直してみると、本来の姿となり、見違えるはずです!

雪見灯篭の間違った立て方は、見た目だけでなく、
部材の接合部が不安定なために灯篭全体の傾きにつながり、
危険ですので、ご自宅に雪見灯篭のある方は一度ご確認ください。(N)

【雪見灯籠の受の上下を見分ける方法】

【灯籠の受が上下逆さまの事例】

【雪見灯篭の種類について】


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