岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:石仏

雨の日に雰囲気がよくなってきた弥勒菩薩
弥勒菩薩|石仏石像の製造販売
石を地面に直接置いておくと、
石が地中の水分を吸って、自然に苔が付いてきます。
地面に近い場所から苔が登っていくように苔づいていきます。
弥勒菩薩の苔
苔むしているからといって、古いとは限りません。
水分を吸収しやすい柔らかい石は、苔づくのも早いです。

~2年前 作り立て~ (2024年12月撮影)
弥勒菩薩の石仏(彫刻したて)
自然の雨以外には、石に水を掛けたり、何か特別なものを掛けたり、
塗ったりはしていません。ただ、外に置いておくだけ
~完成から2年後~
弥勒菩薩|石仏石像の製造販売
石の下部や縁取りにも苔が付いて
少し古びた雰囲気が出てきました。
同じ環境であっても、石質や石の仕上げ方法が違えば、
苔の付きやすさは異なります。

工場の南側で木の陰もない、この場所でも2年で苔が付いています。
苔具合だけで古さを計ることは難しいです。
弥勒菩薩|石仏石像の製造販売
『石質が柔らかい石は、苔が付きやすい』
すなわち風化が早いという側面があります。
古びた雰囲気を出したい時は、あえて苔の付きやすい石を選びます。

逆に、硬い石は苔が付きにくく風化がゆるやかです。
お寺やお墓などに置くような地蔵は、硬い石で作ることが一般的です。(N)
牛岩青石

苔に良さそうな環境で、5年経った石を紹介しています。



石はじっとそこに有るだけなのに、
お祈りすることで穏やかさや安心感を得ることがあります。
普賢菩薩石像
地蔵石仏
木村セツさんの『91歳セツの新聞ちぎり絵』より
〈おめでたいとき、農業している人集まって、
村の氏神祭で神さんにお供えします。
神さんは何も言わんけどお祈りしてたら
自分の中になんか変わるもんあるで、お母さんようゆうてな。

読んでいて思わず「そうそう」と思いました。
なんとなく手を合わせているようでも、
お祈りすることで自分と向き合えることもあります。
三猿石像|新城市庚申寺
三猿石像の模刻を通して、
人々が手を合わせてお祈りすることを改めて考えました。

手を合わせることは落ち着いて立ち止まり、
昔を思い出したり、考えたり、将来の希望を願ったりして
過去現在未来の自己や取り巻くものを見つめ直す時間(場所)になっているのではないでしょうか。

手を合わせている時は自覚がなくても、
振り返ってみると大切な時間だったと気が付きます。

こちらは手を合わせる前から、釣られて
こちらも笑顔になってしまう布袋さんの石像です。

布袋さんには周りの空気を華やかにしてしまう力があり、
笑顔に福が集まってきそうな魅力があります。
見ているだけで気持ちが明るくなります。(N)
布袋石像







不動明王の石仏を製作しています。これまでの記事(その1 その2)本体の彫刻ができましたので台石の加工をします。
台座を組み合わせることにより像の格が上がるように思えます。神様を敬う意識として台座があったほうが好ましい場合もあります。場所によっては雨の日の泥などの跳ねかえり防止の意味でも台石が効果的です。
素朴に置きたいこともあるので必ずとは言えませんが、今回は台石とセットで製作しております。
不動明王梵字彫刻
台石には邪鬼を彫刻するご提案

邪鬼イメージ
お客様とお話しする中で不動明王を表す梵字を彫刻することになりました。
梵字彫刻
不動明王梵字
不動明王石像
今回本体に使用した鞍馬石は玉石で後ろ面は天然の石肌が残っています。
鞍馬石玉石
後ろ姿が頼もしい感じです。
鞍馬石玉石
結晶が入っていました。
鞍馬石玉石
玉石なので表面に近い部分はサビ色です。水に濡れると色の違いがよく分かります。
不動明王石仏|本鞍馬石
本体の縁取り部分や一番手前にある剣は黄色っぽい色をしています。
不動明王石仏|本鞍馬石
蓮華台や足も玉石の表面に近い部分はサビ色、深く彫った部分は芯に近いので濃いグレー色です。
不動明王石仏|本鞍馬石
本鞍馬石の玉石らしい色の違いがあり年数が経過してサビ色が段々と出てくる変化を楽しんでいただけます。
不動明王石仏のあるお庭
邪鬼を払い安寧な生活が送れるようにと願いを込めて設置していただきました。(N)

これまでの記事(その1 その2




不動明王の石仏を製作しています。(製作過程その1はこちらから
蓮華台、顔の彫刻に続いて身体・持物(剣と羂索)・火焔を彫刻していきます。
不動明王の製作|石像石仏
上の写真では顔以外はのっぺりと見えますが、仕上げる彫刻の姿を計算したベースを作っています。頭、首、肩、腕、胸、腹、足それぞれの位置関係が見えていて、しっかりと定まっているからこそ身体の面から衣や瓔珞などの厚みを足したベースを作ることができます。ベースが上手く作れていないと衣や飾りなどが身体に喰い込んでしまったり、部位がずれてしまったり、身体が痩せて力強さが無くなってしまったり、骨が曲がったり関節が外れたりと可笑しな像になってしまいます。(敢えて不恰好で面白味のある造形をする場合もあります。)石は足すことができない素材ですので、ベース作りはとても重要な工程です。
不動明王の製作|石像石仏
場合によっては身体の形状を変えることもあります。今回は脚を変えています。本当なら股関節やお腹は膝の位置からするともっと奥にあります。しかし、腹を奥にするということは、背面がさらに奥にさがってしまいます。奥にさがった本像は影の中に入ってしまい、火焔の後背も見難くなってしまいます。
肘は背景に埋もれることにはなりますがそれもひとつの表現として、脚に違和感が無いようにしつつ、火焔の美しさや像の力強さを出すようにねらいました。
不動明王の製作|石像石仏
剣と羂索は繊細な彫刻なので、他の部分を彫刻をしている時に道具が当たって欠けてしまうことがないよう最後に彫刻しました。
不動明王石像|石仏彫刻
像の中で剣と羂索が一番手前にあります。
不動明王石像|石仏彫刻
羂索は細い縄を束ねて掴んでいます。
不動明王石像羂索|石仏彫刻
正面から見ると剣も羂索も細く見えます。
不動明王石像|石仏彫刻
しかし横から見ると背面と繋がっています。貫通させると折れてしまう可能性があるので強度を持たせる為につなげています。正面から見た時に、この厚みを感じさせないように彫刻します。
不動明王石像|石仏彫刻
火炎は顔の左右で繋がっているように流れるようにしました。不動明王石像火炎|石仏彫刻
炎の先が上に向かって伸びるようにしました。(指は大きさの比較の為に写しています。)
不動明王石像火炎|石仏彫刻
丸く渦を巻くような炎を下部に彫刻しています。
不動明王石像火炎|石仏彫刻
続いては台石の梵字彫刻(その3)をして完成です。 (N)



長谷寺の十一面観音をモデルに自然石に仏像をレリーフ状に製作しました。前回の記事(製作1の記事はこちら)
ご本尊の観音像は右足がわずかに前へ出ており、これはすぐに救済に行く表れだそうです。身近に感じられる優しい観音様です。同じように少しだけ右足を前に踏み出すように作りました。
十一面観音(長谷寺式)レリーフ石彫
特徴的なデザインのひとつであるお腹の法輪について興味深い話があります。長谷寺のある桜井市のお隣り、宇陀市の室生寺にある十一面観音像も同様にお腹に法輪があります。観音様は一般的には性別はないものですが、お腹=子宮に法輪があることから女性を表しているのではないかという説があるそうです。長谷詣りが女性貴族で流行したことや女人高野とも呼ばれる室生寺に共通しているお腹の法輪の存在は偶然なのか意味合いがあるのでしょうか。
十一面観音長谷寺 (3)
長谷寺の本尊を思い浮かべて見上げるように撮影してみました。読経と太鼓の音が響く荘厳な本堂にある姿は圧倒されます。
 十一面観音長谷寺 (6)
観音様といえば蓮華の上に立っている姿が多いのですが、長谷寺のものは盤石座という四角い台の上にたっています、これは長谷寺の十一面観音の大きな特徴の一つです。山から大岩を掘りだしたその上に安置されていると伝えられており台座と山が繋がっているといわれているそうです。とてもパワーがありそうです。
光背の模様
十一面観音長谷寺 (9)
十一面観音長谷寺 (4)
この観音様、いつ見てもニコニコしています。製作中の工場内でも屋外でも通りかかるたび微笑みかけてくれ、こちらも笑顔になります。顔のあるものは光の当たり具合で様々な表情に見えることがありますが、この観音様はいつも笑顔です。
十一面観音長谷寺 (2)
お母様のお顔に似せてほしいというご依頼のお顔。この微笑みでたくさんの方を救ってくれることと思います。(N)
十一面観音長谷寺 (7)




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