岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:石像修理

狐の石像修復が完了しました。

【修復前】
首から上がなく、胴体にヒビが入っていたり、所々に欠けもありました。
右目を含む一部の欠片を元に、石を付け足して復元修復します。
狐の補修|石像の修理

【補修後(着色前)】
石を付け足した「顔・両耳・首・しっぽ・座の角」
狐の補修|石像の修理
既存部と、追加した石の色差があります。
狐の補修|石像の修理
狐の補修|石像の修理
既存部と馴染ませるため、着色します。
狐の石像補修完了(着色後) (1)
石を付け足して作った口元のデザインは、お客様と相談のもと
宝珠などを咥えず、口を閉じました。

既存の右目が、きれいな凛々しい顔をしており、
歯を見せると、威嚇する厳しい表情に見えてしまうことが心配されました。
狐の石像補修完了(着色後) (2)
新たに製作した左の顔は、口角を少し上げています。
足元の子どもを意識して、ほほえんでいるようにしました。
耳も少しだけ、子どもに向けています。
狐の石像補修完了(着色後)補修箇所拡大 (3)
写真を見た時から、かわいらしかった子どもの狐
補修すると、安心して甘えるような表情になった気がします。
狐の石像全体をこの子のために「優しい雰囲気にしてあげたい」と思わせる子狐でした。
狐の石像補修完了(着色後)補修箇所拡大 (5)
しっぽの補修
しっぽを子どもがいる正面側へ、くるっと沿わせています。
狐の石像補修完了(着色後)補修箇所拡大 (4)
欠けていたしっぽに、粘土を足した時に感じたこのラインが、
この狐の彫刻的な魅力だと思います。
狐の石像修復(粘土)
補修前(しっぽが欠けている状態)
お尻まででラインが途絶えているように見えていました。
狐の石像修復(修復前のライン)
首から背中、腰、しっぽへと、
柔らかくて大らかなラインとボリュームが、この狐の魅力のひとつです。
狐の石像補修完了(着色後) (1)
角の補修
狐の石像補修完了(着色後)補修箇所拡大 (7)
ヒビの補修
狐の石像補修完了(着色後)補修箇所拡大 (8)
着色後、保護を目的として、コーティング剤を塗り重ねました。
狐の石像補修完成
不思議なことに、この狐の修復をさせていただいてから、
狐の石像に関するお問い合わせが重なりました。(狐の恩返し?)
狐が喜んでくれていたら嬉しいです。

ブログ掲載にあたり、
技術を伝えるためにと、掲載を快諾していただいたお客様に感謝申し上げます。(N)

 



 




【狛犬の修理】



狐の石像を修復をしています。

「頭部」+「首と胴体」の接着
胴体に付け足した首に、ボンドを付けて、頭部と繋げます。
狐の石像補修
狐の修復|石像の修理
頭部の接合面にもボンドを付けて、ステンレスのピンを入れます。
狐の修復|石像の修理
繋げたら、固まるまで紐で固定します。
狐の修復|石像の修理
左の顔(向かって右側)が、付け足した石です。
狐の補修|石像の修理
補修前
狐の石像修復顔(加工前)

補修後
狐の補修|石像の修理
顔が繋がると、子どもが生き生きとして動き出しそうになります。
狐の補修|石像の修理
背中のヒビに、石の粉と接着剤を詰めた箇所
わざと仕上がりの高さよりも、盛り上げて詰めています。
詰めた部分と周辺も削りながら、毛並みを彫刻していきます。
胴体補修(接着剤と石粉詰め) (3)
ヒビに本体と同じ石の粉を詰めることによって、より本来の石の状態に近づけます。
また、接着剤だけでは石が収縮すると剥離しやすく、それを防ぐ為の骨材の役割にもなります。

濃いグレーは、石の粉と接着剤を詰めた部分
白っぽい部分は、既存の石を削った部分。
狐の石像修復|胴体ヒビ (17)
首には、胴体と頭部を繋ぐ石を付け足しています。
狐の補修首|石像の修理
頭部から続いている毛並みの筋状のラインと、
胴体側の毛並みが繋がるように彫刻します。
狐の補修|石像の修理
既存の狐は、柔らかい石を削る道具(大理石用の金ヤスリのような道具)で
形づくられたと思われます。

付け足した石は硬いので、既存の毛並のような表情に合わせるは難しいです。

なんとか再現できるように、通常使用しているノミ先を特別に加工して彫刻してみました。
形を合わせるために既存部分も少し削っています。(N)

 



 



【狛犬の修理】


パーツの欠損、ヒビ、剥離などが見られる石造物
(石灯籠、狛犬や狐などの彫刻品、石碑、お墓など)の
保存、補修や修復、移動などについて、お話します。

【3年前に、移設工事をした三猿像】
腕や足が落ちてしまい、石の表面が剥がれていたり、小さなヒビも多くありました。
石造物の保存(補修・修復)
こちらの石像は、移動作業の前日に、ヒビの奥にボンドを差して補強しました。
表面には付着しないように、目立たないようにボンドを差します。

詳しくは、移設工事時のブログ記事↓


このように一つ一つ、対応が異なるため、ご相談を受けると、
はじめにご希望と現状をお伺いし、可能な方法をご説明します。

保存や補修をご希望される、そのお気持ちを大切にしたいので、
お力になれるよう、可能な方法を検討します。

そんな中でも、
「いじらないほうがいい」というお返事をすることがあります。
手を加えたり、動かしたりせず「現状のままの方がよい」という意味です。

倒壊などの心配がなければ
「このままの方が良い」と
ご意向とは異なるお返事もします。

【補修や移動をお断りする事例】
・動かすことによって、本体が破損してしまうほど風化している
・重量的に石を移動する方法がない
・直しても、強度的に問題があり再び同じ状況が見込まれる
・破損している箇所以外にもヒビが多い
※状況により判断が難しいので、一度ご相談ください。

【補修や移動をお勧めしない事例】
・動かすことによって生じるリスクが高い
・作業後に見込まれる改善具合が、高いものが望まれない
・作業後の将来的な経過(長期間保てない)
・費用が高額になってしまう
これらをご説明し、作業は可能だけれど、
費用をかけてまではお勧めはできない。など
状況に応じて、考えられることをご説明します。

キズや破損のある石造物は、取り扱いに特に注意が必要です。
作業中に破損したり、傷が増えることがないように作業します。
移動中の破損は、石の落下による事故にも繋がり慎重に作業します。

補修するため、取り外し作業や、移動(輸送車両までの移動や、固定作業など)、
工場までの輸送、お戻しする際の輸送など、
動かす都度、石に振動や衝撃が加わることとなります。

【取り外し作業】
慎重に行いますが、石には衝撃が加わります。

スリングベルトが石に直接かからないよう
バンキ(当て木)にスリングをかけます。
石造物の保存(補修・修復)|移動
一点に力がかかって、風化した石が欠けないように力を分散させます。
特に欠けやすい角に注意します。

作業中には、機械の振動が加わわることもあります。
また、石の状態や現場の状況に合わせて、
道具を作製して工事する場面もあります。
石造物の保存(補修・修復)|移動
石の状態に応じて、移動に耐えうる固定方法を行います。
石造物の保存(補修・修復)|移動
道路の段差などで、荷台が揺れることも想定して固定します。
石造物の保存(補修・修復)|移動
平らな道はなかなかありません。
ゆっくり運転します。
石造物の保存(補修・修復)|移動
取外しや、移動作業時に破損が生じる可能性が高ければ、
万が一のことも事前にお伝えした上で、可能な対策をします。

補修作業等が困難な場合には、お断りすることもございます。
私たちが出来ることがなかったとしても
石屋として考えられる対策を、お話しすることもあります。

屋外にある石造物でしたら、屋根や囲いをお勧めします。
石造物の保存(補修・修復)|移動
三方向の囲いと、屋根を付けることで
雨風をしのぎ、風化の進行を遅らせる効果があります。
石造物の保存(補修・修復)|移動
移動が困難な場合には、現地での作業もできます。
しかし、持ち出せる設備や道具に限りがあります。
作業方法にも限りがあるため、工場での作業の方が精度は上がります。

石の状態や、環境、ご意向など
ひとつひとつ状況が異なりますので、
石造物の補修をはじめ、移動や保存をご検討中の方は
一度お写真をご用意の上、ご相談ください。(N)




狛犬の修理(顔)をしました。
仕上げと完成の紹介をします。

【修理前】顔がありません
神社の狛犬修復|修理前
【修理後】新しい石を付け足して顔を作りました
作業の様子はこちらから → 狛犬の修理(加工)
神社の狛犬修復|修理後
白い石の部分が新しく石を付け足した箇所
神社の狛犬修復|石の修理
神社の狛犬修復|石の修理
牙も作りました 舌の黒い箇所は黒雲母
神社の狛犬修復|石の修理
狛犬は二体を1対として設置されます。並んでも違和感のないよう似せて作ります。
【補修した顔】
神社の狛犬修復|修理後
【補修していない顔】
神社の狛犬修復|石の修理

狛犬があった神社へ設置しました。
愛西市(神明社)にて、
神社の狛犬修復|石の修理
新設された台石の上に修復した狛犬を乗せました
既存の石に合わせて補修部分を着色して、自然な色合いに仕上げました。
神社の狛犬修復|石の修理

こちらは神社の総代様からのご相談で、
狛犬に破損があり、作り変えをご検討とのことでしたが、補修可能な状態だったため補修し再設置することになりました。また拝殿の建て替えにともない、境内の石製品の新設や配置換えもお手伝いさせていただきました。(N)

狛犬の修理 加工編


狛犬の修理 修理の前に


狐の修理

石が欠損した狛犬の顔を修理しました。
【修理前】眉間・鼻・上唇がありません
神社の狛犬修復|石の修理
【修理後】
神社の狛犬修復|石の修理
~補修を行う前に~
狛犬は、二体で一対として配置されますので、
一体のみの破損でも二体お預かりして修復します。
補修後、並べて配置しても違和感のないように似せて作るためです。
神社の狛犬修復|石の修理
破損部に石を付け足す方法で修復をします。
まず破損している面を平ノミで彫ります。
神社の狛犬修復|石の修理
なぜこのような形にしたかというと
・平らな面同士でくっつけるようりも、複雑に入り組んでいる方が強度がある
・石の場合、付け足した石が薄いと加工時に割れやすく欠けやすい。

断面の形を、付け足す石に写し取ります。
今回の狛犬は地元で採れる夏山石製だったので、同じ石が用意できました。
神社の狛犬修復|石の修理
顔のはめ込みに合わせて、付け足す石を加工します。
神社の狛犬修復|石の修理
接合部にステンレスピンを入れ、額には接着剤が石に食い込むように切り込みを入れます。
神社の狛犬修復|石の修理
本体とぴったり合わさるように付け足す石の接合面を削って、本体に沿うようにします。
神社の狛犬修復|石の修理
どの面も隙間なくピタッと形が合っています。
神社の狛犬修復|石の修理
上から見たところもピッタリ
神社の狛犬修復|石の修理
石材用の接着剤をつけて固定します。
神社の狛犬修復|石の修理
もう一体の狛犬を参考にしながら、接着した石を削って顔を作ります。
神社の狛犬修復|石の修理
目は破損せずに残っていたのですが、周りの顔を作っていくと目に力が籠ったように見えてきます。
神社の狛犬修復|石の修理
完成編へ続きます。(N)


狛犬の修理 完成編


狛犬の修理 修理の前に


狐の修理



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