現代では、機械で石を切ったり、セリ矢を使って割ったりできるため、
私たちの工場でも、豆矢の出番は少なくなっています。
用途や目的などに合わせてセリ矢と豆矢を使い分けています。
セリ矢について以前紹介した記事→【セリ矢を使った石を割る方法】
今回は、割り跡を楽しむため、豆矢を使って石を割ります。
90cm角 厚み15cmの石を半分に割ります。
使用する豆矢は7分(幅21㎜長さ60㎜)

石に、豆矢を入れる穴をあけます。

掘った穴に豆矢を入れます。
矢の半分くらいの深さが、穴に入っています。

15cm間隔くらい(石や状況により異なります)に穴をあけ、豆矢を入れます。
穴の入口を広めに掘ることで、穴の中で矢が効き
打ち込んだ時に、表面の石が爆ぜにくくなります。

今回割る「藤岡荒目」という石は、石の粒が大きな御影石です。
岡崎の石をはじめ、多くの花崗岩は割りやすい方向と、割りにくい方向があります。
藤岡荒目石も方向によっては綺麗に割れる石ですが、山から割り出してしまうと、
割りやすい方向は見た目では判断できなくなってしまいます。
実際に割ってみないと割れやすい方向がわからない場合があります。
今回は、まっすぐ綺麗に割りたい為、豆矢の数を通常よりも増やして割りました。

通常のみかげ石でしたら、豆矢の数は半分でもきれいに割れてくれます。
90cmの長さに対して7cm間隔程度に穴をあけ
豆矢(7分)×5個と、少し小さ目の豆矢×4個を使用して割りました。

「割りました」という雰囲気を出したい!とのご要望だったので、
豆矢できれいに割れてよかったです。

割った石を並べると、ひとつの石を『割った』という感じが伝わります。
これくらいのサイズの石が割れた様子は、石の素材や重量感が感じられ、石の魅力が活きてきます。

お城の石垣などを見ると、豆矢で割った跡が見つけられます。
時代が変わっても、石屋の仕事は変わりません。

こちらは、豆矢を入れる為の穴を掘ったけど割らなかったのか、矢穴の跡が残っていた石

亀山城の石坂門の石垣(亀山市歴史博物館にて)(N)


























