岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:石頭

CM撮影用に石でストライプを彫って欲しいとご依頼がありました。『線を彫る』方法をご紹介します(ちょっと長い記事になっております。 お付き合いください)
線といっても彫り方・表面の仕上げ・幅・深さ・間隔によっても印象が異なります。
道具の使い方や叩く速さも異なり、職人の動きも変わります。今回は撮影用にご提案した4パターン8種類の彫り方を紹介します。
石の彫り方4パターン
1 【線をハッキリさせて彫る】
後方へ線を彫っていきます。ノミは立っています。5-6回/秒ノミを叩きます。
線の彫り方
線の彫り方
2 【深く荒く彫る】
前へ線を彫り進めます。ノミは寝かせて彫っています。2-3回/秒ノミを叩きます。
荒彫りの彫り方
ビシャン仕上げの板石に2種類の彫り方で1㎝幅と1.5㎝幅で線を彫りました。
線の彫り方
3 【仕上げや形作りをする彫り方】 山と谷を作ります。2回彫った溝は浅めです。
線の彫り方
4 【仕上げや形作りをする彫り方】山と谷を作ります。3回繰り返し深い溝を作ります。
線の彫り方
溝幅が広くなると山が大きくなり 溝を深くすることで陰影が出て形がハッキリとします。また幅広になると石頭を強く当てられます。
線の彫り方
8種類の中でも、ラインがはっきりとする山型の深いラインを作ることになりました。
この彫り方は利久灯篭の火袋にも用いられる彫り方です。
利久灯篭の火袋彫刻ライン
火袋の連子(格子模様)もこの彫り方です。
灯篭火袋の彫刻ライン
銀閣寺水鉢の彫刻にも用いられています。
銀閣寺水鉢の彫刻ライン
加工に使う道具はこちら
ノミと石頭 石屋の使う石道具
手順① 1.5㎝間隔に溝を彫ります。ノミでラインを1回彫ってできた溝です。
石にストライプを彫る
手順② 溝の中央にある赤色ライン(頂点になる部分)から①で彫った溝へ向かって彫り、山型を作ります。
石にストライプを彫る
この作業を3回繰り返し、溝の深い山型を作ります。
石にストライプを彫る
写真の左側が完成  右半分は2回目の作業が終わったところです。30本 山を作ります。
石にストライプを彫る
山の頂点をまっすぐに揃え、角を飛ばさないように気を付けてノミを叩いて形を作ります。見た目以上に時間のかかる作業です。洗濯板のようですが、洗濯物をここで洗ったら確実に破れます。
石にストライプを彫る
私の撮影では仕上がりの美しさが十分にお伝えできませんが、
石にストライプを彫る
プロの方が撮影スタジオで撮影すると こんな感じになります↓ ↓ ↓
「HEBEL HAUS」石に直線を彫るCM撮影風景
HEBELHAUSさんのCM動画はこちら↓ 冒頭の石を叩くシーンに出演しています。(N)
 
本社工場で行われたCM撮影の様子を紹介した記事はこちらです。↓











石を半分にする方法には二種類あります。
①切る②割るという方法です今回は②割る方法をご紹介します。石屋ではよく見る風景です。職人さんたちがトン・トン・トン・・・と叩いてドスッと割り落としているイメージなので、自分にもできるのではないかと、石割体験をしてみました。(普段重いものなど持たない成人女性)すべてスタンバイしてもらい叩くだけの状態からスタートです。赤の斜線部が不要な為、割り落とします。
BlogPaint
今回使うのは9㎝程度の豆矢(まめや)という道具です。
石を割る道具豆矢まめや
横から見ると、こんな形です。
石を割る道具豆矢まめや
割りたいラインに機械で切り込みを1寸程度入れ、隙間に豆矢を入れます。
今回使う石には、矢を入れる近くに2ヵ所穴があいている為、うまく割れるように多めに4ヵ所に豆矢をいれました。石の大きさ的には3ヵ所くらいでも割ることは可能です。
石を割る道具と方法
矢を垂直に入れます。
石を割る道具 豆矢
豆矢の上部を石頭(セットウ)で打ちます。重さ1.5㎏の石頭を何度も振り下ろすは結構重労働です。
石を割る道具石頭1500グラム
端から順番に矢が止まるまで打ち込みます。ごくわずか石に入っていきます。
職人さんなら一回ずつ打てば終わりますが、素人の私がやる場合一つの矢を3回位叩かないと矢が入りません。叩いても叩いても「もう一回」「もう一回」と職人さんに言われます。
【右から左へ一通り打ち終わった後】次は左から右へ順に打っていきます。
石を割る道具と方法
立っている位置から矢までの距離が遠く、前かがみの体勢で力が入りにくく、やりづらいです。途中で矢が斜めに傾いてしまい職人さんにまっすぐ打ち直してもらうと、
「あ、今の効いちゃったな」
「え?」
「もう割れるよ」
一打ちトン!
石を割る道具と方法
最後に矢を打ち直してもらった矢が決定打となり3往復目にしてようやく割れました。たぶん職人さんなら一往復で割れると思います。。。本当に大変でした。
なんなく作業しているように見える作業が案外大変だったりします。イベントで行われる石割体験は作業しやすい位置と高さなど配慮して、割りやすい石を用意する訳ですが、当然ながら普段の仕事はそういうわけにもいかず。しかし、びくともしないような石が手のひらサイズの矢を数センチ打ち込むだけでゴトンっと動くのは、感動的でおもしろいです。
石を割る道具と方法
この細長い形状で水盤を作ります。









はじめての石彫りに挑戦!
簡単に加工できる砂岩ではなく、花崗岩(みかげ石)12㎝角 21㎝、石彫り用のノミ、石頭(セットウ)
これらのセット販売に向けて準備中なのですが、石彫り未経験の私が実際に体験してみました。
みかげ石石彫体験キット 試験

まず、セットウを使って石の角を丸めます。
セットウの面ではななく、八角形の一辺で
石の角のラインをつぶしていくイメージで丸めます。
セットウで角を丸める1
ノミを当てる前にセットウで石を丸くして、角にもノミが当たるようにします。
セットウは石に向かって内側に叩きます。外側に叩くと石が大きく欠けて取れてしまいます。
セットウで角を丸める2
この作業をしないと角の石が大きくポロッと欠け落ちてしまいます。
みかげ石 セットウで角を丸める
セットウで角を丸めたらノミを使って作業します。
平らな面はノミを石に対して垂直に当ててセットウで叩きます。この作業は地道で大変ですが、なんとかやれます。でも、やってみて困ったのは、隅っこのノミの当て方、平らな面と同じようにノミを当てると大きく石がポロッと欠けてしまいます。実際に二か所大きく欠けてしまいました。そうならないように、角はノミを斜めに当てて優しめに叩きます。
石の角にノミを当てる角度
12×21㎝の1面だけですが、ノミを全面当てるのに1時間半かかりました。
御影石 石彫体験 ノミ当て
この面に、文字や動物を彫ってみる予定です。

石頭(セットウ)と柄は別々で売られています。取り付け方をご紹介します。
一番小さな0.3㎏の石頭です。
石屋の石道具 セットウと柄

柄の上にセットウを重ね置いて印をつけます。印までは石頭の中に入ります。
石屋の石道具 セットウの柄 つけ方1
印の部分まで柄の皮を剥きます。(持ち手部分もすべて剥いても構いません)
石屋の石道具 セットウの柄 つけ方2
穴の大きさに印を付けます。
石屋の石道具 セットウの柄 つけ方3
石屋の石道具 セットウの柄 つけ方4
印よりも大きな部分を削ります。
石屋の石道具 セットウの柄 つけ方5
石頭の穴の中心部は膨らんでます。(写真では分かりづらいですが)使用中に柄が抜けないようなっています。
石屋の石道具 セットウの柄を入れる穴
穴に柄を差し込み柄の反対側を叩いて押し入れます。
強く叩くと叩いた部分が割れるので、少し長めの柄を用意して割れた部分をカットします。
石屋の石道具 セットウの柄 つけ方6
柄が穴に入ったら、セットウを床から持ち上げて(浮かせた状態)柄の後ろ側を叩きます。
そうすると石頭が持ち上がってきて、しっかりとはまります。
石道具 石頭セットウ 柄の付け方
ご紹介している石頭は両面が使用できるように焼き入れがしてあります。(片側しか焼き入れしていない場合もありますので購入先の道具屋さんに確認してください)
焼き入れした面を床に付けて、柄の先が床から1㎝持ち上がる位の角度で取り付けます。
削り方を工夫してみてください。
石屋の石道具 セットウの柄 つけ方 角度
石屋で毎日使っていても、買い替えることはほとんどありません。

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