岡崎市 老舗石屋㈱杉田石材店のブログ
石灯篭(とうろう)庭園・神社用など石製品の製造販売

【創業190余年の老舗石屋】国内最大級の在庫展示数 石灯篭(とうろう)水鉢など庭用石製品をはじめ、石製品全般取り扱っております。本格こだわりの手作り石灯篭(とうろう)をお探しの方は実際に見比べてください。工場では職人の制作風景もご覧いただけます。~心のかよう石づくり~をめざし見る人の心が豊かになるよう心を込めて造っております。これからも技術を絶え間なく積み重ねてまいります。当ブログでは石彫刻品 記念碑 石像 モニュメント等の製作過程や設置事例をはじめ石屋の日々をお伝えしております。

タグ:置き灯篭

人力では動かせない石灯籠の設置方法
【フォークリフトを使った草屋の設置方法】
草屋(くさや)
2パーツに分かれた置灯篭です。
草屋灯篭|フォークリフトでの設置方法
草屋1.6尺(笠幅48㎝ 総高さ53㎝)
屋根80-110kg 部屋20kg

まず、窓のある部屋の部材を設置した状態から、屋根を乗せる手順です。

リフトのツメにあてものをして、石が傷つかないようにします。
灯篭の正面がリフトの運転席に向くようにすくいます。

リフトで設置する方法1
部屋の部材にバンギ置いておきます。
バンギがない場合は、ベニヤ板を重ねてもよいです。
バンギの上に屋根を降ろします。



リフトで設置する方法2


片側ずつバンギを抜きます。
屋根を手で持ち上げて、バンギを抜きます。

リフトで設置する方法3
反対側も同様にバンギを抜きます。
リフトで設置する方法4
設置完了

リフトで設置する方法5
※この方法は、石同士がはめ込みになっている場合にはできません。



石燈籠をどのようにデザインするのか、ご紹介します。

今回は、新製品の置き燈籠をデザインしながら製作しております。
こちらの燈籠の笠に載せる宝珠(玉)のデザインを決める過程をご紹介します。
石灯籠の製作過程
【今回目指している燈籠】
◎お庭で主張しすぎず、自然と馴染むもの
◎派手な灯籠にはしない
◎オリジナルのデザインにする

さて、宝珠はどうしようか
展示場から燈籠の宝珠を集めて、デザインの方向性を検討します。

・下部に丸い装飾がある宝珠
石灯籠の宝珠|六角朝鮮
宝珠の違い|石灯籠の製作 (1)
装飾のない笠だけ浮いてしまったような

・シンプルな宝珠
石灯籠の宝珠|四角活込
宝珠の違い|石灯籠の製作 (2)
火袋から上がシンプル過ぎて
笠と宝珠だけ別の燈籠のように感じました。

・下部に連弁(花びら)のある宝珠
石灯籠の宝珠|舟付
宝珠の違い|石灯籠の製作 (3)
急に燈籠らしくなってしまいました。
今回は一般的な置き燈籠にしたくありません。

・奇をてらって、岬燈籠の宝珠
石灯籠の宝珠|岬
宝珠の違い|石灯籠の製作 (6)
んーん、いろいろ試しても、しっくりくるものがありません。
宝珠は、燈籠に合わせて考え抜かれた形で、代用できないのかもしれません。
こんなに悩むとは思いませんでした。

もしかして、方向性を間違えているのかも、
宝珠ではないものが似合うのかも、と
工場にあったフクロウでも載せてみるか~と息抜きがてら載せてみました。
宝珠の違い|石灯籠の製作 (5)
この姿をみて、もしかしたら
「縦長のものが似合うかもしれない」とひらめきました。

・烏丸の塔の相輪(宝珠)
石灯籠の宝珠|烏丸の塔
宝珠の違い|石灯籠の製作 (7)
想定外の形でしたが、これがしっくりきます。
この方向で進めていくことに決めました。

しかし、せっかくの新しい燈籠を作っているので、
既存のものをマネはしたくはありません。
相輪(九輪)

九輪玉にしたらシャープでかっこいい塔になる。
けれど、お墓っぽくなってしまう。

庭用には、もっとやぼったく玉石を重ねたような、串団子みたいなものが似合いそう。
横のラインは浅く彫って、区切りをはっきりとさせない
その方が、庭で眺めるには息が抜けるのでは
相輪
宝珠の選定
できたものを載せてみるも、思っていたものと違いました。
目が慣れるまで眺めようと、しばらく眺めても、合わないものは合わない。
なぜか、笠のラインが美しく見えません。

溝を増やして、九輪にしてしまおうかと、簡単な修正方法の誘惑にかられます。

下のパーツに対して、とにかくボリュームがあり過ぎて
宝珠の存在感がありすぎる(背が高い?太い?)ということで、

全体の高さを1寸くらい低くし、厚みを均等割りから微妙に変えて、
太さは、上にいくほど、すぼまる形に修正。
宝珠の選定
上に伸びていくようなイメージです
宝珠の選定
宝珠の下部に模様を作り、全体の統一感を持たせました。
宝珠から笠へのラインが繋がって、笠の曲線が美しく見えます。
山橘の塔
笠のカーブや、球体の彫刻などからイメージを膨らませ
藪柑子(ヤブコウジ)の古名である「山橘の塔」と名付けました。(N)


 

灯篭に木格子を入れました。
格子を入れることで佇まいが上品になり、
あかりを灯すと和の雰囲気が増します。
石灯篭(寸松庵)格子付
【格子を入れる前】格子を入れない姿も素朴で好きです。
石灯篭の格子(窓枠障子)
寸松庵(すんしょうあん)という置き型の石灯籠で
高さ36㎝と小ぶりで扱いやすく人気の型です。
石灯篭の格子(窓枠障子)
石灯篭の格子(窓枠障子)
ノミで仕上げた凹凸のある石肌と、
直線で作られる格子の間には、わずかに隙間ができてしまいます。

だからといって接合面の石を真っ直ぐに削ってしまうと、
機械的な石肌が加わり味気のないものになってしまいます。
灯篭全体の雰囲気を変えず、四角い格子が収まる程度に
窓枠の縁どり部分を手直し加工をし
石に合わせて木を削って調整してはめています。
石灯篭窓枠格子(障子)
格子屋さんと相談して、組子のデザインは
一本ずつの十字にしてもらいました。

いつもきれいな仕事をしてくれる木工職人さんと
仕上がった灯篭を見るのが毎回楽しみです。(N)

追記
2024.11現在 格子のご注文は受け付けておりません。
詳しくはお問い合わせご相談ください。



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