お誘いをいただき、お庭を見に行ってきました。
ご主人の先々代も「いつからあるか分からない」という古い灯篭で、
先祖の方も他の地へ移るときに、この灯篭も持って移り住んだそうです。
お客様が知る限りでも3回も引っ越しを経験しているという灯篭です。
【移転前】 移転工事のブログ記事はこちら

重い石灯篭を移動してでも、手元に残したかったとは
どれだけ大切にされてきたか想像できます。
野面灯篭のバランスは非常に難しく、印を付けずにバラしてしまうと
元に戻せないといっても過言ではありません。
(灯篭の合わせ位置の印のつけ方)
移動の際には、石の状態を確認しながら作業しました。
「作業を始めた様子を見た瞬間にただの職人さんではないなと思った」と
お褒めの言葉をいただき恐縮しております。
石の状態を見るとかなりの年代物、おそらく平安時代のものではないでしょうか。
【移転後】

代々受け継いでこられた石灯篭の移設のご依頼は、大変ありがたいことです。
古い灯篭に触れられる貴重な経験にもなりました。
無事に移設できよかったです。
移設後も環境が良いようで苔もきれいに付いています。

この灯篭の魅力のひとつは、正方形の火口に思います。
自然石の中に、直線で切り取られた四角がすっきりと見えます。
奥様が灯篭が京都の【京】の字に見えるとおしゃっり、
この灯篭も京都へ引っ越してきた不思議なご縁を感じます。

時代とともにどれだけの人がこの灯篭を眺めてきたのでしょう。
新たな地でまた愛されることと思います。
移設前よりも立派に見えるとおっしゃっていただき、
灯篭も誇らしげに見えました。
灯篭と一緒に移植した梅の木もつぼみが付き、
花が咲くのが待ち遠しいです。
お客様のお庭を拝見し、生活の中に灯篭があることを実感し、
改めて石灯篭の良さ、石屋の楽しさを感じました。
写真には写っていませんが、お庭には石や草木がたくさんあり
流れのある石の通路はお手製だそうで、
ひとつひとつこれはどこどこの石と思い出しながら話される姿は楽しげでした。
時々並びを変えて模様替えをされるそうです。
敷地のふとしたところに石が置いてあり、
いい石ですね~ととても気持ちの通じるものがありました。
石の魅力を共感できるとどうにも嬉しくなります。(N)
























